ラピュタ・アニメーション フェスティバル vol.2 2001
Laputa Animation Festival Bulletin

No.3 Aug 14,2001
 
白熱のワークショップ2日目!! 緊急レポート
 

 ボランティアスタッフによる、ノルシュテイン・ワークショップの講義内容の詳細レポートです。

 昨日に引き続き、丸と四角の図形で話の中のリズムを説明しました。しかしそれは昨晩の出来事を表したものでした。ノルシュテインさんは、「毎日の生活の中の出来事をよく観察することが大切だ。アリを10分間観察すればアリの一生が見つかる」と熱く語っていました。

 今日の主題は時間についてでした。「ファンタジーは無限だけれど時間には限りがある。だから作り手は、作品という限られた時間の中に自分の世界を作らなければならない。」だから、作品をより良くスムーズに展開するためには、リズムが 重要な意味を持ってくる。

 そして「霧の中のハリネズミ」の中のミミズクのお話です。ミミズクは最初ハリネズミを食べようとしていたのに、ハリネズミの好奇心につられて真似をして星を見たり、水たまりに足を突っ込んだり、終いには井戸の中に向かって叫んだりして、すっかり詩人になってしまいました。言葉のリズムの話から、今度は詩についての話になりました。そんな詩的なミミズクを生んだノルシュテインさんも、映画よりも詩が一番の芸術と語っていたので、彼の作品には詩が常に感じられるのですね。
 まず話された事は、作品というのは音楽のようなもので、盛り上がるときもあれば静かなときもある。全体のリズムを良く見て、バランスを考えて作り出す、そのために、ノルシュテインさんは「霧の中のハリネズミ」の図表を楽しい絵で描いて説明してくれました。そして「室内楽をたくさん聴いてリズムを育てよう」と受講者の皆さんにエールを送っていました。
(ボランティアスタッフ/濱野・秋房・長澤・松山)