ユーリー・ノルシュテイン大賞とは
2000年夏、東京にある映画館「ラピュタ阿佐ヶ谷」が、日本ではそれまでになかった日本国内向けのアニメーションフェスティバルをはじめました。
その第1回のフェスティバルを開催すると同時に、新しい才能を持った未来のアニメーション作家の発掘を目指して、審査委員長に迎えたアニメーション作家・ユーリー・ノルシュテインの名を冠したコンペティション「ユーリー・ノルシュテイン大賞」を創設しました。
ノルシュテイン監督を審査員長に迎え、日本のアニメーション作家を中心に審査委員会が構成されます。
応募された作品はまず、「第一次審査」によって審査委員が全て目を通します。第一次審査を通過した作品は続いて、一般の観客により「公開審査」を受け、さらにまた審査委員による「第二次審査」を経て、大賞、最優秀賞、優秀賞などの各賞を決定します。
その厳正な審査ゆえに、いまだ大賞の該当作品は出ていません。今年こそ、大賞獲得を目指して、あなたの作品をご応募下さい!
審査委員長
ユーリー・ノルシュテイン
1941年生。ロシアのアニメーション作家。
1961年から1981年まで、旧ソ連動画制作スタジオである「サユーズリトフィルム」でアニメーターとして働く。『チェブラーシカ』(69〜、ロマン・カチャーノフ)、『愛しの青いワニ』(66、ワジム・クルチェフスキー)など約40本以上の作品に参加する。
『25日・最初の日』(68)で監督としてデビュー。以降、イワン・イワノフ=ワノーとの共同監督で『ケルジェネツの戦い』(71)、単独で『狐と兎』(73)、『あおさぎと鶴』(74)、『霧につつまれたハリネズミ』(75)、『話の話』(79)などを制作する。
切り絵技法による、独特の詩的で繊細な作風が多くの人々を魅了し、世界中のアニメーション作家たちにも多大な影響を与えている。
また、国際および国内で30以上の賞を受賞。1989年には映画芸術の発展の為の著作的貢献に対し「A・タルコフスキー記念賞」を受賞。さらに「青少年向け映画・アニメ芸術発展への貢献」を評され、国際ジャーナリスト連盟メダルを授与された。2004年日本の秋の褒章にて、「ロシアにおける日本文化紹介とアニメーション発展への貢献が認められた」ため、国家に貢献した人へ贈られる旭日賞を授与された。
現在は幾度もの中断を乗り越えて、ゴーゴリ原作『外套』を制作中。全三部のうち、第一部があとわずかで完成予定。
これまでの受賞作品
【第5回受賞作】
■最優秀賞「鬼」細川晋
■最優秀賞|観客賞「seasons」藤田純平
■優秀賞|アイデア賞「おじさん」河村まこと
■優秀賞|アニマ賞「KOUGAN」写楽
■優秀賞|こどものための作品賞「雪渡り」こぐまあつこ
■優秀賞|ユーモア賞「焼き魚の唄」坂元友介
■観客賞「small house」西野宮桂太
■デビュー賞「舌打ち鳥が鳴いた日」中田彩郁
【第4回受賞作】
■最優秀賞「或る旅人の日記」加藤久仁生
■優秀賞「とおいとおい霧の中」塚田恭子
■奨励賞|ユーモア賞「修行中でござる」福島治
■奨励賞|音楽賞「uks uks」米正万也
■奨励賞|アイデア賞「ホーム」青木純、小柳祐介、恵土敦、八山健二
■奨励賞|観客賞「FANTASTICSELL」水江未来/「NATUNAL」森川耕平
【第3回受賞作】
■奨励賞|ヒューマン賞「無言歌」Yim Kai Yan
■奨励賞|ユーモア賞「ボーノーモ『ブスタマン』」富永舞
■奨励賞|映像賞「影わずらひ」軸原洋平
■奨励賞|ムーブメント賞「PLANET」関口和博
■奨励賞|アイデア賞「骨骨亭」清山忠相
■奨励賞|ハートフル賞「朱の路」村田朋泰
■奨励賞|アニメ賞「東京アニマラソン」高松洋平
■奨励賞|観客賞「電車かもしれない」近藤聡乃
■奨励賞|デザイン賞「Time−時のしおり−」坂井治
【第2回受賞作】
■最優秀賞「The Apple Incident」加藤久仁生
■優秀賞 「ヨルのそこ」横山永之介/「僕がいた日」和田洋平/「夕暮れ団地」栗原崇
■ヒューマン賞|観客賞「睡蓮の人」村田朋泰
■子供のためのアニメーション賞「KNIT-THE-CAT」矢田美帆
■シナリオ賞「Rest In Peace〜安らかに眠れ〜」丹羽直樹
【第1回受賞作】
■優秀賞「MUTATE」土田裕之/「Prisoner」奥田寛
■奨励賞「Shi-ki」矢田美帆/「月、砂、男」佐々木しのぶ/「ROBOTTING」栗原崇・加藤久仁生/「どっちにする?」山村浩二/「believe in it」米正万也/「みらいのあいづ」鈴木智子
■第1回特別賞「クジラの跳躍」たむらしげる