01/11/19〜02/01/12 ・ 02/03/10〜02/04/20 |
●ニュープリント作品
『孫悟空』(前・後)
喜劇王、榎本健一が孫悟空を演じ、金斗雲ならぬ飛行機に乗って、八戒、沙悟浄と歌いながら飛ぶミュージカル・シーンは有名。金角、銀角がテレビジョンで操るロボット兵に悪の妖精との戦いとレビュータッチが全編に展開する。円谷英二が子供達に知られる第一作となる特撮コメディの楽しき大作。 |
『三大怪獣地球最大の決戦』
隕石から炎となって吹きあがり天空で三ツ首の金竜・宇宙超怪獣キングギドラが誕生する。UFOに超能力、そして予言とオカルト・タッチもうまく、王女を守るストーリーは『ローマの休日』をイメージしたもの。ゴジラ、ラドン、モスラと戦うギドラの特撮バトルもサービス満点の作品。 |
『緯度0度大作戦』
いまだ日本ではビデオ化されていない円谷英二特技監督最後のSF映画。アメリカのドン・シャーププロとの合作映画で、ハリウッドの大物俳優ジョセフ・コットン、シーザ・ロメロが主役を勤める。スーパー潜水艦α号と黒鮫号の攻防シーンでは、クレーン・カメラをモーション・コントロールのように使用、新しいメカニックの動きを見せたSFメカニックの見せ場満載の作品だ。 |
|
東宝特撮の魅力を円谷特技監督の作品で味わう!
池田憲章
東宝特撮映画―それは日本の娯楽映画の中にあっていまだにしっかりとした評価をされずに残された最後の作品群である。 アクション映画、アニメーション映画、怪奇映画、仁侠映画、現代調の時代劇、迫真的な集団時代劇、コメディ映画、歌謡映画……と続々と映画作家と個性あふれる俳優陣が論じられてきたのに、特撮&怪獣映画は“お子様向け”というフィルターが映画作家として論じていいいのかというプログラム・ピクチャー中のプログラム・ピクチャーとして作品論、作家論のエネルギーをそいできたのである。
そういう映画のつかまえ方が日本の娯楽映画を成長させないのである。東宝特撮のアクティブなスペクタクル映像は、娯楽映画の雄としていつも子供達を魅了し続けて来た。
『ゴジラ』や『地球防衛軍』は別格という言い方がこのジャンルの正当な評価を下げさせているのではないか。新しい視点で東宝特撮映画を論じる為に、“円谷英二特技監督の技”で読むというアプローチを考えてみた。
SF映画、戦争映画、特撮時代劇、幻想ファンタジー、怪奇スリラーとジャンルを分けるだけでなく、円谷特技監督が多彩に映像表現を変えてみせる技。そして円谷特撮の個性を実感できるように本編(ドラマ部分)の監督を組み合わせてプログラムを考えてみた。
戦前のコメディ特撮『孫悟空』(1940年前・後編)、キングギドラが初登場し、カラー特撮の怪獣スペクタクルを見せる『三大怪獣地球最大の決戦』(1964年)、円谷晩年のスーパー・メカニックの精華となった、今だビデオ化されていないSF映画『緯度0度大作戦』(1969年)をニュープリントして、スクリーン上映で東宝特撮の魅力を味わえるようにした。円谷特撮を入口に、特撮映画の魅力とは何かを考えてみよう。
|
●書籍出版案内
ラピュタ新書
(仮)『東宝特撮総進撃 1』池田憲章著
発行予定 3月15日ごろ/予価1,200円/予定224ページ
発行 ふゅーじょんぷろだくと
(仮)『東宝特撮総進撃 2』池田憲章著
発行予定 2002年11月下旬/予価1,200円/予定224ページ
発行 ふゅーじょんぷろだくと |
入場料金 当日 一般・大学生 1200円/シニア・高中小学生 900円
前売 一般・大学生 5回券 4500円/1回券 1000円
(劇場窓口、チケットぴあ(11/26〜))
※水曜割引 1,000円
※定員制入替制
|
●イベント
●池田憲章氏による、仮「映像作家、円谷英二の7つの秘密」
12/10(月) PM7:00〜 ザムザ阿佐谷
円谷の映像構築力とその魅力を池田憲章氏が分析する。
・上映
『緯度0大作戦』 new print!
※『宇宙大戦争』の円谷英二直筆による絵コンテを公開!!
● 期間中1階ロビーにて、海外版ポスター展示
|