■監督・脚本:中島貞夫/撮影:赤塚滋/美術:矢田精治/音楽:広瀬健次郎
■出演:松方弘樹、天知茂、広瀬義宣、近藤正臣、ケン・サンダース、高松英郎、三島ゆり子
死に急ぐ戦中派やくざを冷笑し、軽佻浮薄を身上に漂うように生きる若いチンピラ三人組のささやかな野望とその挫折をシニカルに描いた中島貞夫の出世作。荒木が呟く「いきがったらあかん、ネチョネチョ生きとるこっちゃ」の名ゼリフは語り草だ。 ▲
2006年6月24日[土]−8月18日[金] LATE SHOW 連夜9:00〜 【ラピュタ阿佐ヶ谷】
ある時は、「ネチョネチョ生きること」のモラルを軽妙に語るチンピラ、ある時は、ヘラヘラと笑いながらナイフで瞬時に相手の息を止める殺し屋、また、ある時は優しい愛撫で女たちを骨抜きにする色事師――。
騒乱の六〇年代から白々しい倦怠感と苛立ちに包まれた七〇年代にかけて、スクリーン上で最も時代の気分を掬い取り、切ないまでの繊細さで表現してみせたのは荒木一郎だけだった。最もアヴァンギャルドだった時期の大島渚が「一番好きなタイプの俳優」と絶賛した伝説の天才、荒木一郎へのささやかなオマージュ。
6.24[土]−30[金]
1966年/東映京都/白黒/88分
■監督・脚本:中島貞夫/撮影:赤塚滋/美術:矢田精治/音楽:広瀬健次郎
■出演:松方弘樹、天知茂、広瀬義宣、近藤正臣、ケン・サンダース、高松英郎、三島ゆり子
死に急ぐ戦中派やくざを冷笑し、軽佻浮薄を身上に漂うように生きる若いチンピラ三人組のささやかな野望とその挫折をシニカルに描いた中島貞夫の出世作。荒木が呟く「いきがったらあかん、ネチョネチョ生きとるこっちゃ」の名ゼリフは語り草だ。 ▲
(c)東映
7.1[土]−7[金]
1972年/日活/カラー/78分
■監督・脚本:村川透/脚本:神代辰巳/撮影:姫田真佐久/美術:松井敏行/音楽:小沢典仁
■出演:伊佐山ひろ子、谷本一、石堂洋子、五條博、木島一郎、粟津號
伊佐山ひろ子が鮮烈なデビューを飾ったロマンポルノ初期の傑作。荒木は彼女を誘惑し、スリの片棒を担がせるニヒルなワルを演じている。特にソープの一室で泡まみれになり、次第に大乱交と化していくシーンの官能的な昂揚感に満ちた演出は凄い。 ▲
(c)日活
7.8[土]−14[金]
1967年/大映東京/カラー/80分 ※16mm
■監督:弓削太郎/脚本:笠原良三/撮影:中川芳久/美術:山口煕/音楽:服部克久
■出演:田宮二郎、梓英子、清水将夫、平井岐代子、夏圭子、渚まゆみ
夜のネオン街を舞台に、プレイボーイの田宮二郎と懇ろになったバンド狂いの学生・荒木が、家出娘と恋に落ちる――。歌謡メロドラマの体裁を活用しながら、『紅の渚』『ギリシャの唄』など全篇、荒木の才気溢れる異色のナンバーが聴けるのも魅力だ。 ▲
(c)角川ヘラルド映画
7.15[土]−21[金]
1972年/東活プロダクション/カラー/96分
■監督:小林悟/脚本:松浦健郎/原作:戸川昌子/撮影:門口友也
■出演:ひし美ゆり子、白石奈緒美、葵三津子、野村明治、今泉洋、内田良平
美容界の利権をめぐって、自称天才詐欺師とパリ帰りのヘアスタイリストが仕掛けた愛と欲望のゲームの顛末とは?荒木は並み居る女優陣を相手に大胆なベッドシーンを披露し、特に海辺を一緒に走るオールヌードのひし美ゆり子にはファンも悶絶必至! ▲
7.22[土]−28[金]
1973年/東映東京/カラー/67分
■監督・脚本:内藤誠/撮影:飯村雅彦/美術:藤田博/音楽:三上寛
■出演:山内えみこ、川村真樹、片山由美子、小林千枝
夜の盛り場新宿を舞台に、勝気に生きる女たちを描いた青春映画の佳作。荒木は二人のホステスの間で右往左往し自滅するヒモを好演。ヒロインを演じた山内えみこは、あどけない表情と豊満な姿態のアンバランスさが魅力で、当時絶大な人気を誇っていた。 ▲
(c)東映
7.29[土]−8.4[金]
1975年/東映京都/カラー/91分
■監督:中島貞夫/脚本:高田宏治/撮影:赤塚滋/音楽:広瀬健次郎
■出演:菅原文太、川地民夫、緑魔子、三島ゆり子、川谷拓三、室田日出男
文太、川地のコンビで人気があった「まむし」シリーズ最終作。荒木扮するイカサマ麻雀師と川谷の「青大将」コンビにソープ嬢・緑魔子も加わり、一億円を争奪すべく三つ巴のコン・ゲームが展開される。騙しあいの末に突発的な死を遂げる荒木が印象的だ。 ▲
(c)東映
8.5[土]−11[金]
1974年/東映東京/カラー/88分
■監督:野田幸男/脚本:神波史男、松田寛夫/原作:篠原とおる/撮影:中島芳男
■出演:杉本美樹、郷えい治、室田日出男、丹波哲郎、戸浦六宏
東映暴力ポルノ路線上に、突如、狂い咲きのように出現したヴァンプ映画の大傑作。犯罪者を次々に抹殺する女刑事・杉本美樹が凛々しいまでに美しい。終始、無言で不敵な笑みを浮かべるナイフ使い、荒木との対決シーンは必見である。 ▲
(c)東映
8.12[土]−18[金]
1973年/東映京都/カラー/72分
■監督:中島貞夫/脚本:金子武郎、中島信昭/撮影:国定玖仁男/音楽:荒木一郎
■出演:クリスチナ・リンドバーグ、下馬二五七、川谷拓三、有川正治、岩尾正隆
麻薬の運び屋として来日したスウェーデン娘と爆弾製造にはげむネクラの青年が出会い、警察と組織から狙われて、恋の逃避行を続けるロード・ムーヴィーの傑作。荒木の屈託した表情は永遠に瑞々しいし、『気狂いピエロ』を裏返したラストも感動的だ。 ▲
(c)東映
一般/1,200円 シニア・学生/1,000円 会員/800円 水曜日サービスデー/1,000円均一
●連夜一回のみ上映
●午前10時15分より当日全回分の整理番号付き入場券を発売します。定員48名。
●上映開始後10分を過ぎてのご入場はお断りさせていただきます。
●作品により画像、音声が必ずしも良好でない場合がございます。あらかじめご了承下さい。