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2022年、生誕100年を迎える番匠義彰監督（1922〜92年）。
55年に『かりそめの唇 前後篇』でデビューを果たし、エース監督として日本映画黄金時代を駆け抜けた。65年『ウナ・セラ・ディ東京』を最後にテレビ映画へ転身。わずか10年間に38作を残した。
そのいずれもクオリティは高く、娯楽映画としてもめっぽう面白い作品ばかり。有馬稲子、小山明子、倍賞千恵子、鰐淵晴子らをヒロインにした「花嫁シリーズ」は、ハイテンポ・ハイテンション・ハイセンス、ハリウッド喜劇のようなモダンなコメディとなった。今回は番匠によるシリーズ8作を一挙上映。

メロドラマ、音楽映画、文芸作、青春映画どんなジャンルも、観客を飽きさせない「番匠スタイル」が貫かれている。一目瞭然、百聞は一見にしかず。松竹娯楽映画のマエストロ・番匠義彰の世界をご堪能あれ！

佐藤利明（娯楽映画研究家）