【イベント上映】

11月6日(日)

◎活弁・生演奏付き上映+トーク◎

『黄金の弾丸』『少年美談 清き心』

弁士:片岡一郎さん
※上映後、高槻真樹さんとのトークあり

11月12日(土)

◎特別イベント◎

おもちゃ映画ミュージアム 宝探し上映

ゲスト:高槻真樹さん(SF・映画研究者)
京都の「おもちゃ映画ミュージアム」には、タイトル不明のまま収蔵されているフィルム断片が多数存在します。当然、上映機会がほとんどない貴重な映像ばかり。映画創生期の超短編や、日活向島と思われる女形現代劇も確認できます。
そこで今回は、映画通の皆様に、ずばりタイトルを当てていただこうと思います。映画探偵を体験できる絶好のチャンスです。多くの方のご参加をお待ちしております。
※DVD上映

11月6日(日)〜8日(火)、13日(日)〜16日(水)

黄金の弾丸

1927年(S2)/東亜キネマ/染色/サイレント/59分

『黄金の弾丸』写真

写真提供:プラネット映画資料図書館

■監督:印南弘/原作:ヘルマン・ランドン/脚本:竹井諒/撮影:小野平一郎
■出演:宮島健一、一木突破、大岩栄二郎、千種百合子

モダンな現代劇を得意とした印南弘の監督第一作。ほとんど現存のない探偵活劇という点でも貴重。旧居留地跡でのカーチェイスなど、ロケ地となった港町・神戸の大正期の姿を見ることができる。主演の宮島健一は伝説の『京屋襟店』にも出演、戦後まで息長く脇役として活躍した。全七巻のうち五巻目が欠落している。

11月6日(日)〜8日(火)、13日(日)〜16日(水)

少年美談 清き心

1925年(T14)/社会教育映画研究所/白黒/サイレント/21分

『少年美談 清き心』写真

写真提供:プラネット映画資料図書館

■監督:内田吐夢/原作・脚本:古林貞二/撮影:永井政次
■出演:兒島武彦、水島三千男、白井寿美子、邦江弘光

内田吐夢最初期の貴重な一本。拾った金を着服してしまった少年を教師が諭すという社会教育映画だが、脚本は古林貞二、主演の少年は後の水島道太郎とおそるべき豪華さ。日本映画を支えることになっていく面々の、若き日の仕事に注目したい。ちなみに牛乳屋を演じるのは、後にかの怪作『海魔陸を行く』で監督を務めた伊賀山正徳。

11月9日(水)〜11日(金)

チョコレートと兵隊

1938年(S13)/東宝映画東京/白黒/74分 ○東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品

『チョコレートと兵隊』写真

©TOHO CO.,LTD.

■監督:佐藤武/原作:小林勝/脚本:石川秋子/撮影:吉野馨治
■出演:藤原釜足、沢村貞子、霧立のぼる、高峰秀子

中国戦線に徴兵された父親が、息子のためにチョコレートの包み紙の点数を集めるという、小市民的悲劇。国内では戦後フィルムの所在が確認できなかったが、なぜか米UCLAで発見され、返還が実現した。日米戦争時に敵国研究の一環として鑑賞したフランク・キャプラが「われわれにこんな映画は撮れない」と絶賛したことでも知られる。

11月17日(木)〜19日(土)

新雪

1942年(S17)/大映東京/白黒/84分 ○東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品

『新雪』写真

©KADOKAWA 1942

■監督:五所平之助/原作:藤澤恒夫/脚本:館岡謙之助/撮影:岡野薫
■出演:水島道太郎、月丘夢路、高山徳右衛門、美鳩まり

公開当時キネマ旬報六位と高く評価されながら、長らく存在が確認されていなかった。五所平之助の大映移籍第一作。発足して間もない大映にとって初の大ヒットとなったという。教育への理想と恋に燃える若き教師を水島道太郎が熱演している。初公開時より四〇分ほどの短縮版ながら、ロシア・ゴスフィルモフォンドにて発見された。

■料金(当日)

一般/1,200円 シニア・学生/1,000円 会員/800円 水曜サービスデー/1,000円均一

■インフォメーション

  • チケットは当日10時15分より販売致します。定員48名。
  • 上映開始後10分を過ぎてのご入場はお断りさせていただきます。
  • 作品により画像、音声が必ずしも良好でない場合がございます。

協力:東宝株式会社、株式会社KADOKAWA、プラネット映画資料図書館、おもちゃ映画ミュージアム、東京国立近代美術館フィルムセンター