上映スケジュール | ラピュタ阿佐ヶ谷
▶ラピュタ阿佐ヶ谷会場
19:10START | 2本立て | すべてBlu-rayでの上映です | ▼料金
6月30日(金)〜7月2日(日)19:10
1973年(S48)5月5日/朝日放送、松竹/カラー/47分
©松竹・ABCテレビ
■監督:松本明/脚本:安倍徹郎/撮影:石原興/美術:倉橋利韶/音楽:平尾昌晃 ■出演:山崎努、沖雅也、常田富士男、茶川一郎、入川保則、藤田まこと
「いいか!奉行所はな、北町と南町だけじゃねえぞ。ここにもあるんだ……ここに地獄の奉行所がな!」。中村主水の怒りが炸裂するハード回。目ん玉潰され光を失った乞食の無念をはらすべく、生身の人間の恨みをこめて仕置人たちが色欲まみれの大物連中に立ち向かう。 ▲
上映スケジュール
1974年(S49)7月27日/朝日放送、松竹/カラー/47分
■監督:田中徳三/脚本:猪又憲吾/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:石坂浩二、近藤洋介、福田公子、志摩みずえ、山本麟一、藤田まこと
大福講……いわゆるマルチ商法の元締に仕立て上げられ、逃げ惑う母と娘。カネを失った大衆の憎悪は止まらない。白昼堂々、眼前でふたりの死を止められなかった無力さを経て、シャープな縦構図のなか主水がシリーズ屈指の暗殺術を披露する。これぞ表と裏の顔による醍醐味! ▲
7月7日(金)〜9日(日)19:10
1975年(S50)10月10日/朝日放送、松竹/カラー/46分
■監督:蔵原惟繕/脚本:国弘威雄/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:沖雅也、新克利、渡辺篤史、綿引洪、山田五十鈴、藤田まこと
山田五十鈴がゲスト出演し、三味線の師匠役に。その後のレギュラー入りのきっかけとなった作品。不肖の愛弟子を演じた綿引勝彦(当時・綿引洪)を相手に7分以上のワンカット長回しで女の業とゆらぎを見せつける。撮影の石原興も記憶に残る回として振り返った圧巻の芸道もの。 ▲
1977年(S52)4月8日/朝日放送、松竹/カラー/46分
■監督:大熊邦也/脚本:中村勝行/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:藤田まこと、中村嘉葎雄、白川和子、田口計、嵐寛寿郎、山崎努
鞍馬天狗を当たり役とした往年の時代劇スター・嵐寛寿郎が「天狗の鞍三」なる老仕置人に。若き恋女房のために殺しを請け負い、鉄や巳代松が陰ながらサポートに回る。アラカンの存在感が全編を覆うユーモラス回であり、木場の狭い路地における主水の四人殺しにも瞠目。 ▲
7月21日(金)〜23日(日)19:10
1973年(S48)10月27日/朝日放送、松竹/カラー/47分
■監督:松野宏軌/脚本:国弘威雄/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演: 田村高廣、中谷一郎、野川由美子、渥美国泰、志村喬、山村聡
シリーズ最多演出を誇った職人監督・松野宏軌の活劇回。まさに助け人が走りまくり、縦横無尽のカメラが15人相手の決闘を追う。主人公の中山文十郎を演じるのは田村高廣、父・阪東妻三郎が主演した映画『血煙高田の馬場』のフィルムを使ってのオマージュも愉快なり。 ▲
1975年(S50)3月15日/朝日放送、松竹/カラー/47分
■監督:松野宏軌/脚本:石川孝人/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:緒形拳、林隆三、中尾ミエ、浜田寅彦、草薙幸二郎、草笛光子
ギャンブルブームを反映したシリーズ第5弾は緒形拳と林隆三によるバディもの。飛脚が次々と襲われ、その裏にある陰謀を仕事屋が暴く。これまた「走り」をモチーフにした活劇回、凝りに凝った松野演出が堪能できる。元締の嶋屋おせいを演じた草笛光子の殺しもあざやか。 ▲
7月28日(金)〜30日(日)19:10
1975年(S50)11月7日/朝日放送、松竹/カラー/46分
■監督:工藤栄一/脚本:安倍徹郎/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:沖雅也、新克利、石橋雅史、汐路章、佐藤慶、藤田まこと
人を斬るとは、どういうことか……必殺シリーズ最大の問題作。中村主水のかつての兄弟子、師匠を殺して逐電した木原兵三郎が修行僧の全覚として仕置の的に。安倍徹郎と工藤栄一のコンビが成し遂げた異形の番外編であり、佐藤慶演じる全覚と主水の対峙は鳥肌ものだ。 ▲
1976年(S51)1月30日/朝日放送、松竹/カラー/46分
■監督:工藤栄一/脚本:野上龍雄/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:中村敦夫、大出俊、中尾ミエ、テレサ野田、宍戸錠、藤田まこと
みなカネにうるさい仲間と組み、牢屋敷に左遷された主水は貧しい日々のなか殺しに精を出す。愛犬を殺された少女の恨みをはらすドラマに「光と影の魔術師」と呼ばれた工藤栄一が本領発揮。ゲストは『八月の濡れた砂』のテレサ野田と 日活アクションのエース・宍戸錠! ▲
8月4日(金)〜6日(日)19:10
1976年(S51)8月6日/朝日放送、松竹/カラー/46分
■監督:蔵原惟繕/脚本:早坂暁/撮影:石原興/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:緒形拳、森田健作、ジュディ・オング、中川三穂子、岡田英次、山田五十鈴
早坂暁をメインライターに迎えて現代と江戸時代を交錯させた実験作『からくり人』、山田五十鈴の三味線をフィーチャーした第2話はギャラクシー賞を受賞するなど蔵原惟繕のシリーズ代表作に。『津軽じょんがら節』の中川三穂子をゲストに目が見えぬ瞽女の地獄旅を涙で綴る。 ▲
1976年(S51)10月29日/朝日放送、松竹/カラー/46分
■監督:蔵原惟繕/脚本:村尾昭/撮影:中村富哉/美術:川村鬼世志/音楽:平尾昌晃 ■出演:山崎努、浜畑賢吉、ピーター、吉田日出子、宮本信子、草笛光子
幕末を舞台にした異色シリーズの第1話。エキストラを大量に使って、大がかりなクレーン撮影まで敢行。動乱の品川宿をパワフルに描き抜いて、蔵原惟繕ここにあり。山﨑努演じる主人公「土左ヱ門」の殺しは漆黒のシルエットに白い雪と緑の水面を組み合わせて存分の仕上がり。 ▲
text by 高鳥都(ライター)
一般…1,600円/シニア・学生…1,400円/会員…1,200円
ラピュタ阿佐ケ谷会場 / ザムザ阿佐谷会場