■監督:野村孝/脚本:山田信夫、永原秀一/撮影:峰重義/美術:松井敏行/音楽:伊部晴美
■出演:宍戸錠、小林千登勢、ジェリー藤尾、杉良太郎、深江章喜、草薙幸二郎、内田朝雄、嵐寛寿郎
『大都会PARTⅡ』のメインライターとして「火曜9時」のアクション路線化に先鞭をつけた脚本家・永原秀一の記念すべきデビュー作(師匠の山田信夫と共作)。殺し屋の上村(宍戸)は相棒の塩崎(ジェリー)と組んで暴力団組長・島津(嵐)を暗殺するが、依頼者であった島津の敵対組織に裏切られ、追われる身となる。この作品の白眉はやはりラスト5分間の決闘であり、物語はそのクライマックスに向かってストレートに集約していく。銃器の知識とアクションセンスに優れた永原の作家性は既に発揮されており、主演の宍戸錠も後年のインタビューで「これを書いた奴は優秀だと思った」と称賛している。(山本)