歌は世につれ、世は歌につれ。
昭和の時代を明るく照らし、銀幕を彩ってきた歌謡曲の数々。歌を聴いたらあの場面、映画を見ればあのメロディーを思い出す…。「なつかしの歌声〜映画とともに甦る昭和のヒット歌謡曲」どうぞお楽しみください。
12.19(日)ー12.21(火)
ならず者
1956年(S31)/東宝/白黒/92分
■製作:田中友幸/監督:青柳信雄/脚本:木村武、中田晴久/原作:佐々木武観/撮影:遠藤精一/音楽:佐藤勝 ■出演:三船敏郎、岡田茉莉子、志村喬、白川由美、千秋実、太刀川洋一
“山の男の唄”三船敏郎“山の渡り鳥”岡本敦郎
雄大な自然のもとに繰り広げられる、樵夫(きこり)たちの生活と激情を描いたアクションドラマ。三船敏郎は不敵な面がまえの渡りの山稼人を豪快に演じている。
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12.19(日)ー12.25(土)
長崎の鐘
1950年(S25)/松竹大船/白黒/94分
■監督:大庭秀雄/脚本:新藤兼人、光畑碩郎橋田寿賀子/原作:永井隆/撮影:生方敏夫美術:森幹男/音楽:古関裕而 ■出演:若原雅夫、月丘夢路、津島恵子、滝沢修、三井弘次
“長崎の鐘”藤山一郎
原子医学の研究に一生を捧げた永井隆博士の手記を映画化。白血病で余命幾ばくない体ながら、科学者としての信念を貫いた博士の人生を叙情豊かに謳いあげる。
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12.19(日)ー12.25(土)
赤いカンナの花咲けば
1955年(S30)/東京映画/白黒/80分
■製作:三輪礼二/監督:小田基義/脚本:清水信夫/撮影:伊東英男/美術:狩野健/音楽:古関裕而 ■出演:松島トモ子、小畑やすし、市川春代、三條美紀、有田稔、藤原釜足、清水谷洋子
“赤いカンナの花咲けば”松島トモ子
子役スター・松島トモ子主演の母もの映画。満州引上げの際生き別れた母娘を感動の再会へと導くのがこの歌。不幸に耐えて、健気に歌う松島トモ子の姿が涙をさそう。
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12.22(水)ー12.28(火)
しあわせはどこに
1956年(S31)/日活/白黒/79分 ※16mm
■製作:児井英生/監督・脚本:西河克己/脚本:池田一朗/原作:小糸のぶ/撮影:横山実音楽:池田雅之 ■出演:葉山良二、芦川いづみ、山根寿子、殿山泰司、北林谷栄、宍戸錠、堀恭子
“しあわせはどこに”“わが悲しみを誰か知る”コロムビア・ローズ
乱暴な伯父のもとで暮らす淳子は建設会社の秘書見習いとなり、青年・松尾との出逢いにより明るさを取り戻すが…。母の面影を胸にひたむきに生きる乙女を描く。
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12.22(水)ー12.28(火)
哀愁の街に霧が降る
1956年(S31)/東宝/白黒/75分
■製作:竹井諒/監督・脚本:日高繁明/脚本:村田武雄/撮影:栗林実/美術:安倍輝明/音楽:若山浩一 ■出演:山田真二、青山京子、北川町子、徳大寺伸、小沢栄、森啓子、村瀬幸子
“哀愁の街に霧が降る”山田真二
エキゾティックな甘い容貌で注目された山田真二が、歌手としてもヒットを飛ばし、同題名の映画化作品に主演。青山京子とのコンビで描く甘美な恋の歌謡メロドラマ。
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12.26(日)ー12.30(木)/1.3(月)ー1.4(火)
有楽町で逢いましょう
1958年(S33)/大映東京/カラー/97分 ※16mm
■製作:永田秀雄/監督:島耕二/脚本:笠原良三/撮影:秋野友宏美術:仲美喜雄/音楽:大森盛太郎 ■出演:京マチ子、菅原謙二、川口浩、野添ひとみ、北原義郎、小野道子、品川隆二
“有楽町で逢いましょう”フランク永井
フランク永井のヒット曲から題名を得た恋愛劇。洋行帰りの新進デザイナー・亜矢と知り合いの女性・加奈の兄との対立が周囲の人々をまきこんで…。
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12.26(日)ー12.30(木)/1.3(月)ー1.4(火)
東京の人さようなら
1956年(S31)/東宝/白黒/60分
■製作:竹井諒/監督・脚本:本多猪四郎/撮影:芦田勇/美術:小川一男/音楽:竹岡信幸 ■出演:島倉千代子、山田真二、石原忠、上田吉二郎、本間文子、東郷晴子、八島恵子
“東京の人さようなら”島倉千代子
メリハリのきいた節まわしで人気者となった歌手・島倉千代子主演の歌謡メロドラマ。大島の風物を背景に、東京の学生と島のアンコの悲恋を描く。
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12.29(水)ー12.30(木)/1.3(月)ー1.8(土)
哀愁日記
1955年(S30)/松竹大船/白黒/150分
■製作:小倉武志/監督:田畠恒男/脚本:沢村勉/原作:北条誠/撮影:布戸章/美術:脇田世根一/音楽:万城目正 ■出演:草笛光子、高橋貞二、大木実、永井達郎紙京子、淡路恵子
“哀愁日記”コロムビア・ローズ
幼い時に両親を失った志津子は父の親友の有力者に養われ長男と婚約を結ぶのだが、志賀高原で一人の青年に出会い…。様々な人間の思惑が渦巻く恋愛ドラマ。
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12.29(水)ー12.30(木)/1.3(月)ー1.8(土)
勝利をわが手に 港の乾杯
1956年(S31)/日活/白黒/65分
■製作:浅田健三/監督:鈴木清太郎/脚本:中川順夫、浦山桐郎/撮影:藤岡粂信/美術:佐谷晃能/音楽:平川英夫 ■出演:三島耕、南寿美子、牧真介、河津清三郎天路圭子、菅井一郎
“港の乾杯”“月のおけさ船”青木光一
当時の流行歌手・青木光一の歌う「港の乾杯」をモチーフに、元船乗りの兄と、競馬騎手の弟の兄弟愛を描いた鈴木清太郎こと清順の記念すべきデビュー作。
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1.5(水)ー1.11(火)
抱擁
1953年(S28)/東宝/白黒/87分
■製作:田中友幸/監督:マキノ雅弘/脚本:西亀元貞、梅田晴夫/原案:八住利雄/撮影:飯村正/美術:小川一男/音楽:芥川也寸志 ■出演:山口淑子、三船敏郎、志村喬、小泉博、平田昭彦
“黒い百合”山口淑子
恋に生き、恋に死んでいった女の数奇な運命を描く。雪に閉ざされた山奥で、恋を育んでいた男女。男は女のために深い谷間に咲く黒百合をとりにいくが…。
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1.5(水)ー1.11(火)
お月様には悪いけど
1954年(S29)/日活/白黒/67分 ※16mm
■製作:茂木了次/監督:堀池清/脚本:柳沢類寿/撮影:中尾利太郎/美術:中村公彦/音楽:古賀政男 ■出演:神楽坂はん子若原雅夫、十朱久雄、沢村貞子、津村悠子、小田切みき、東谷暎子
“お月様には悪いけど”神楽坂はん子
浮気癖のあるツルカメ興行の社長・鶴田亀造は、馴染みの芸者にそっくりな女に心を奪われる。そこにヤキモチ焼きの妻がからみ…神楽坂はん子が二役を演じる。
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1.9(日)ー1.15(土)
雨情
1957年(S32)/東京映画/白黒/117分
■製作:滝村和男/監督:久松静児/脚本:八木隆一郎、高岩肇/原作:時雨音羽/撮影:中井朝一/美術:小島基司/音楽:古関裕而 ■出演:森繁久彌、木暮実千代、草笛光子、千秋実、扇千景
“船頭小唄”“荷物片手に”森繁久彌
明治末期から昭和にかけて人々に親しまれた詩人・野口雨情の放浪の詩作生活を描く。家庭を顧みず、詩の創作や愛人にばかり没頭する男を森繁が好演している。
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1.9(日)ー1.15(土)
別れのタンゴ
1949年(S24)/松竹大船/白黒/87分 ※16mm
■製作:小倉武志/監督:佐々木康/脚本:長瀬喜伴/撮影:厚田雄春/美術:浜田辰雄/音楽:万城目正 ■出演:高峰三枝子、若原雅夫、佐分利信、高杉妙子、坂本武、清水一郎
“別れのタンゴ”“しのび泣くブルース”高峰三枝子
佐々木康、高峰三枝子、万城目正トリオが放つ歌謡映画。大スターを目指す歌手と売れない作曲家とのせつない恋の物語に万城目メロディが香りを添える。
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1.12(水)ー1.18(火)
そよかぜ
1945年(S20)/松竹大船/白黒/60分
■監督:佐々木康/脚本:岩澤庸徳/撮影:寺尾清/美術:本木勇/音楽:万城目正 ■出演:上原謙、佐野周二、斎藤達雄、奈良真養並木路子、高倉彰、波多美喜子、三浦光子
“そよかぜ”“リンゴの唄”並木路子
劇場の照明係として働く歌手志望の娘が有名歌手となっていくサクセスストーリー。劇中で歌われる「リンゴの唄」が大流行。戦後を象徴する歌謡曲となった。
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1.12(水)ー1.18(火)
情熱のルムバ
1950年(S25)/松竹大船/白黒/86分 ※16mm
■製作:小倉武志/監督:佐々木康/脚本:長瀬喜伴/原作:大林清撮影:生方敏夫/美術:浜田辰雄/音楽:万城目正 ■出演:高峰三枝子、若原雅夫、徳大寺伸、西條鮎子、清水一郎
“情熱のルムバ”高峰三枝子
歌う映画スターの元祖・高峰三枝子が演じるは、斜陽族の令嬢。生活のため、昼は学生、夜はキャバレーで歌う日々。そんな彼女をめぐり、様々な恋模様が展開される。
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1.16(日)ー1.22(土)
ここに幸あり 前後篇
1956年(S31)/松竹大船/白黒/100分
■製作:山内静夫/監督:番匠義彰/脚本:中山隆三/原作:富田常雄/撮影:厚田雄春/美術:逆井清一郎/音楽:池田正義 ■出演:川喜多雄二、水原真知子、小山明子、片山明彦、佐竹明夫、三津田健
“ここに幸あり”大津美子
男やもめ・作造の二人娘、京子と南子の悲喜に満ちた恋愛模様を綴る。主題歌は、幾歳月を経た今も歌いつがれ、海外でも“ニッポンの歌”として愛唱されている。
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1.16(日)ー1.22(土)
りんどう鴉
1957年(S32)/松竹京都/カラー/99分
■製作:杉山茂樹/監督:福田晴一/脚本:安田重夫/原作:陣出達朗/撮影:片岡清/美術:川村鬼世志/音楽:鈴木静一 ■出演:高田浩吉、高峰三枝子、瑳峨三智子、北上弥太郎、近衛十四郎雪代敬子、島倉千代子
“りんどう鴉”高田浩吉
悪事を嫌うりんどうの政は、いかさま師を斬ったためにワラジをはくが、道中、馬市の売上金を盗んだ犯人にされ…。高田浩吉が、唄いまくり斬りまくる痛快娯楽股旅もの。
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1.19(水)ー1.25(火)
雪の渡り鳥
1957年(S32)/大映京都/カラー/85分
■製作:永田雅一/監督:加戸敏/脚本:犬塚稔/原作:長谷川伸/撮影:竹村康和/音楽:鈴木静一 ■出演:長谷川一夫、山本富士子、黒川弥太郎阿井美千子、志村喬、潮万太郎、石黒達也
“雪の渡り鳥”三波春夫
やくざの世界から足を洗い、堅気として暮らしている鯉名の銀平は、弟分や恋する女のために再び刀を抜く…。自己を犠牲にする男の真情に胸をうたれる。
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1.19(水)ー1.25(火)
地獄の顔
1947年(S22)/松竹京都/白黒/80分 ※16mm
■監督:大曽根辰夫/脚本:柳川真一/原作:菊田一夫/撮影:服部幹夫/音楽:大久保徳二郎 ■出演:水島道太郎、佐伯秀男、木暮実千代、月丘夢路、月形龍之介、月丘千秋、ディック・ミネ
“長崎エレジー”ディック・ミネ、藤原千多歌 “夜霧のブルース”ディック・ミネ “夜更けの街”伊藤久男 “雨のオランダ坂”渡辺はま子
ならず者・純三は、負傷して危ないところを救われてから、孤児院で働くようになったのだが、かつての仲間に再会して…。四つの主題歌がいずれもヒットしたギャング映画。
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1.23(日)ー1.29(土)
人妻椿 前後篇
1936年(S11)/松竹大船/白黒/142分
■監督:野村浩将/脚本:柳井隆雄/原作:小嶋政二郎/撮影:高橋通夫/美術:浜田辰雄音楽:万城目正 ■出演:佐分利信、川崎弘子、上原謙、上山草人坂本武、飯田蝶子
“人妻椿”松平晃
社長の殺人容疑を自ら身代わりになって行方をくらました夫。残された妻にとっては転落の人生の始まりだった…。川崎弘子がヒロインを演じて空前の大ヒットを記録した。
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1.23(日)ー1.29(土)
東京のバスガール
1958年(S33)/日活/白黒/54分
■監督:春原政久/脚本:西島大/撮影:中尾利太郎/美術:佐谷三平/音楽:馬渡誠一 ■出演:美多川光子、石丘伸吾、コロムビア・ローズ、柳沢真一、西村晃内海突破、有木山太
“東京のバスガール”コロムビア・ローズ
当時、若い女性があこがれた職業・バスの女性車掌。その夢や恋、苦労を歌ったヒットソングにのせて描く歌謡映画。三億円の遺産の夢に躍らされるバスガールの物語。
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1.26(水)ー2.1(火)
悲しき口笛
1949年(S24)/松竹大船/白黒/84分
■製作:小出孝/監督:家城巳代治/脚本:清島長利/原作:竹田敏彦/撮影:西川亨/音楽:田代与志 ■出演:菅井一郎、津島恵子、美空ひばり、原保美、徳大寺伸、神田隆
“悲しき口笛”美空ひばり
戦後の混乱の中、復員した男は自ら作った曲を手がかりに、生き別れになった妹を探す…。シルクハットに燕尾服で歌う美空ひばりの姿に、天才の輝きがあふれている。
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1.26(水)ー2.1(火)
愛染かつら 総集篇
1938年(S13)/松竹大船/白黒/89分
■監督:野村浩将/脚本:野田高梧/原作:川口松太郎/撮影:高橋通夫/音楽:万城目正 ■出演:田中絹代、上原謙、佐分利信、大山健二水戸光子、河村黎吉、森川まさみ、吉川満子
“旅の夜風”霧島昇、ミス・コロムビア “悲しき子守唄”ミス・コロムビア
子持ちの未亡人看護婦と青年医師がさまざまな障害を乗り越え、愛を貫く様子が描かれる大ヒット作。すれ違いの連続に、メロドラマの神髄を堪能できる。
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1.30(日)ー2.5(土)
今ひとたびの
1947年(S22)/東宝/白黒/118分
■監督:五所平之助/脚本:植草圭之助/原作:高見順/撮影:三浦光雄/美術:松山崇/音楽:服部良一 ■出演:高峰三枝子、龍崎一郎、田中春男、北沢彪、河村弘二、谷間小百合、中北千枝子
“白薔薇の歌”高峰三枝子
戦時中の左翼弾圧や軍隊召集によってはばまれた恋が平和に返った四年後に実を結ぶ、ロマンの香り豊かな純愛物語。「白薔薇の歌」のメロディが格調高く美しい。
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1.30(日)ー2.5(土)
南国土佐を後にして
1959年(S34)/日活/カラー/78分
■監督・脚本:斎藤武市原作・脚本:川内康範/撮影:高村倉太郎/美術:佐谷晃能/音楽:小杉太一郎 ■出演:小林旭、浅丘ルリ子、ペギー葉山、金子信雄、南田洋子、中原早苗、高野由美
“南国土佐を後にして”ペギー葉山
かつては“ダイスの眼”と呼ばれた賭博の名手・原田は、刑務所で「南国土佐を後にして」の曲に励まされ更生を誓うが…。ペギー葉山も彼女自身として特別出演。
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2.2(水)ー2.5(土)
わたしの凡てを
1954年(S29)/東宝/白黒/85分
■製作:滝村和男/監督・脚本:市川崑/脚本:梅田晴夫、浅野辰雄/原作:菊田一夫/撮影:三浦光雄/音楽:服部良一 ■出演:池部良、有馬稲子、伊東絹子、上原謙、二本柳寛、日高澄子
“わたしの凡てを”二葉あき子 “虹の並木路”奈良光枝、岡本敦郎
ミス・ユニバース第三位の八頭身美人、伊東絹子を主役に起用。ヒロインが、許嫁の死を契機に上京し、すり寄る男たちから身をかわしながら華やかな道を開いていく…。
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