■監督:舛田利雄/原作:藤田五郎/脚本:池上金男、久保田圭司/撮影:高村倉太郎/美術:木村威夫/音楽:伊部晴美
■出演:渡哲也、松原智恵子、川地民夫、浜田光夫、水島道太郎
現役ヤクザから作家になった藤田五郎の自伝的小説『無頼』を映画化。“人斬り五郎”の異名をとる一匹狼に渡哲也が扮し、抗争の渦のなかカタギの生活を夢みながら、最後には憤怒のドスを振るう。日活ニューアクションの先駆けとなった傑作。
60年代後半から70年代にさしかかる頃。映画産業の斜陽化が進むなか、
裕次郎や旭、小百合らによるスタア映画で黄金期を築いた日活も転換の時を迎える。
そんな時代の変わり目に登場した「日活ニューアクション」を大特集。
長谷部安春、澤田幸弘、藤田敏八、小澤啓一ら、気鋭の若手監督による
「アンチヒーロー」たちの新たな物語。
当時の若者文化風俗とともに、アナーキーなエネルギーを体感せよ。
1月26日(金)〜28日(日)
1968年(S43)/日活/カラー/93分
○東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
■監督:舛田利雄/原作:藤田五郎/脚本:池上金男、久保田圭司/撮影:高村倉太郎/美術:木村威夫/音楽:伊部晴美
■出演:渡哲也、松原智恵子、川地民夫、浜田光夫、水島道太郎
現役ヤクザから作家になった藤田五郎の自伝的小説『無頼』を映画化。“人斬り五郎”の異名をとる一匹狼に渡哲也が扮し、抗争の渦のなかカタギの生活を夢みながら、最後には憤怒のドスを振るう。日活ニューアクションの先駆けとなった傑作。
1月29日(月)〜2月4日(日)
1968年(S43)/日活/カラー/97分
■監督:小澤啓一/原作:藤田五郎/脚本:池上金男、久保田圭司/撮影:高村倉太郎/美術:川原資三、木村威夫/音楽:伊部晴美
■出演:渡哲也、松原智恵子、芦川いづみ、二谷英明
『「無頼」より 大幹部』の続篇。暗い過去を消すため再出発を誓った主人公だったが、ワケあって今度は横浜ヤクザ組織の用心棒に──。日活ニューアクションの担い手の一人・小澤啓一が監督デビュー!ドブ川での激闘など名場面の連続。
2月5日(月)〜11日(日)
1969年(S44)/日活/カラー/84分
■監督:長谷部安春/脚本:永原秀一、中西隆三/撮影:姫田真佐久/美術:木村威夫/音楽:坂田晃一
■出演:渡哲也、藤竜也、川地民夫、尾藤イサオ、杉山俊夫、藤本三重子、集三枝子
米軍基地のある街。プロハンター渡哲也は、最愛の妹を死に追いやった愚連隊を捜しだし、野獣を狩るように次々と殺していく──。尾藤イサオのシャウトによる幕開け、ハードなバイオレンス描写、悪玉の魅力を発散する藤竜也!
2月12日(月)〜18日(日)
1969年(S44)/日活/カラー/86分
■監督:小澤啓一/原作:藤田五郎/脚本:池上金男、永原秀一/撮影:高村倉太郎/美術:川原資三/音楽:坂田晃一
■出演:渡哲也、松原智恵子、江原真二郎、野添ひとみ、和田浩治
「無頼」シリーズ全六作の最終作。舞台は川崎。現代ヤクザの悪質な縄張り荒らしに、チンピラたちの無惨な死が重ねられ、人斬り五郎の怒り爆発──。ラストの斬りこみはなんとゴーゴークラブでインパクト大!フラワーズの演奏とともに。
2月19日(月)〜25日(日)
1969年(S44)/日活/カラー/86分
■監督:小澤啓一/脚本:池上金男/撮影:高村倉太郎/美術:川原資三/音楽:鏑木創
■出演:渡哲也、松原智恵子、沖雅也、大木実、内藤武敏、今井健二、杉本エマ、長内美那子
渡哲也の「無頼」に続く新企画は、出所したヤクザの仇討を描く「前科」シリーズ。背広にハットと装いもオシャレになり、主人公の軽いノリも新鮮!センパイ大木実、チンピラ沖雅也、昔なじみのスケ杉本エマなど、脇を固める俳優も好印象。
2月26日(月)〜3月4日(日)
1970年(S45)/日活/カラー/88分
■監督:澤田幸弘/脚本:永原秀一/撮影:高村倉太郎/美術:坂口武玄/音楽:鏑木創
■出演:渡哲也、郷鍈治、藤竜也、岡崎二朗、沖雅也、青木義朗、曽根晴美、扇ひろ子、杉良太郎
長谷部安春、小澤啓一とともに日活ニューアクションを支えた澤田幸弘の監督昇進第一作。本作では若いチンピラたちにスポットが。組織の論理に翻弄され、使い棄てられる下っ端の虚しさと哀しさ、そして怒り。鏑木創による音楽も最高。
3月5日(月)〜11日(日)
1970年(S45)/ホリ企画/カラー/81分
■監督:長谷部安春/脚本:永原秀一/撮影:上田宗男/美術:斎藤嘉男/音楽:鈴木邦彦
■出演:和田アキ子、梶芽衣子、范文雀、藤竜也、和田浩治、ケン・サンダース、睦五郎、中丸忠雄
舞台は新宿、土曜の午後から月曜朝まで。流れ者のアッコ姐さんがズベ公グループと出会い、街を牛耳ろうとする暴力団相手に大暴れ!海外でも圧倒的な人気を誇る「野良猫ロック」シリーズ第一弾。七〇年代の若者風俗をおおいに楽しんで。
3月12日(月)〜18日(日)
1970年(S45)/日活/カラー/84分
■監督:澤田幸弘/脚本:佐治乾、蘇武路夫/撮影:山崎善弘/美術:千葉和彦/音楽:玉木宏樹
■出演:原田芳雄、藤竜也、佐藤蛾次郎、地井武男、梶芽衣子、冨士真奈美、深江章喜
組が解散して一匹狼となった男が、偶然出会ったフーテンと意気投合。エネルギーの爆発場所を求めて流浪し、抗争の火をつけてまわる。それまでのヤクザ映画の定型を破る反ヒーロー像!Gジャン、長髪、サングラス。原田芳雄登場の衝撃。
3月19日(月)〜25日(日)
1970年(S45)/日活/カラー/85分
■監督・脚本:藤田敏八/原作:船地慧/脚本:永原秀一/撮影:安藤庄平/美術:斎藤嘉男/音楽:玉木宏樹
■出演:梶芽衣子、范文雀、藤竜也、地井武男、夏夕介、前野霜一郎、内田良平
前作のヒットでシリーズ化。監督には藤田敏八が起用され、テイストもがらり。不良集団「ペリカンクラブ」のメンバーが、白馬に乗った謎の美女の誘いに乗り新興宗教団体の資金を強奪する──。原作は船地慧『破れても突っ込め』。
3月26日(月)〜4月1日(日)
1970年(S45)/日活/カラー/83分
■監督:小澤啓一/脚本:大工原正泰、中西隆三/撮影:横山実/美術:木村威夫/音楽:小杉太一郎
■出演:渡哲也、大原麗子、范文雀、内田良平、今井健二、青木義朗、地井武男、睦五郎
組のために実刑を喰らった主人公が出所してみると様子は激変。居場所を失った彼は、破れかぶれで全国的な大組織に体当たり──!渡哲也主演の現代ヤクザもの「大幹部」シリーズの第二作。范文雀、大原麗子が華を添える。
4月2日(月)〜8日(日)
1970年(S45)/日活/カラー/86分
■監督:長谷部安春/脚本:大和屋竺、藤井鷹史/撮影:上田宗男/美術:佐谷晃能/音楽:鏑木創
■出演:梶芽衣子、安岡力也、藤竜也、岡崎二朗、英美枝、小磯マリ、青木伸子、美波節子
基地の街、立川。狂ったハーフ狩りを繰り返す愚連隊が、妹探しにやってきた混血青年を挑発。これにズベ公グループも絡んで対立はエスカレートする!シリーズ第三作は再び長谷部安春監督が登板。圧倒的な格好よさの梶芽衣子スタイル。
4月9日(月)〜15日(日)
1970年(S45)/日活/カラー/86分
■監督・脚本:藤田敏八/脚本:永原秀一、蘇武路夫/撮影:萩原憲治/美術:千葉和彦/音楽:玉木宏樹
■出演:渡哲也、原田芳雄、梶芽衣子、成田三樹夫、今井健二、沖雅也、地井武男
死神と恐れられる若いヤクザが、金持ちのフーテン野郎やズベ公と手を組んで、暗躍する大密輸組織からマリファナ強奪を企てる──。渡哲也と原田芳雄、日活ニューアクションの新旧スタアが顔あわせ。成田三樹夫の非情な殺し屋も◎。
4月16日(月)〜22日(日)
1970年(S45)/日活/カラー/82分
■監督:長谷部安春/脚本:中西隆三/撮影:山崎善弘/美術:佐谷晃能/音楽:たかしまあきひこ
■出演:梶芽衣子、藤竜也、郷鍈治、岡崎二朗、范文雀、山野俊也、亀山靖博、杉山元
第四作の舞台は横浜。脱走米兵とともにスウェーデンに密航しようとする青年二人。その資金源である大量のLSDをめぐって、ズベ公グループとバイク暴走集団が激突する──。梶芽衣子の歌う『明日を賭けよう』他、音楽面も充実。
4月23日(月)〜29日(日)
1971年(S46)/ホリ企画/カラー/87分
■監督:藤田敏八/脚本:永原秀一、浅井達也/撮影:萩原憲治/美術:千葉和彦/音楽:玉木宏樹
■出演:原田芳雄、梶芽衣子、藤竜也、范文雀、地井武男、郷鍈治、安岡力也、夏夕介
シリーズ最終作。新宿を根城とするヒッピー集団が、連れ去られた仲間を奪還すべく、ある地方都市に乗りこむ。廃坑での凄絶な銃撃戦の果てに──。時代を反映した閉塞感のなか、エネルギーを持て余した若者たちのアナーキーな行動を描く。
4月30日(月)〜5月6日(日)
1971年(S46)/日活/カラー/86分
■監督:長谷部安春/原案:三城渉/脚本:永原秀一/撮影:山崎善弘/美術:佐谷晃能/音楽:鏑木創
■出演:宍戸錠、佐藤允、藤竜也、梶芽衣子、三条泰子、郷鍈治、深江章喜、内田良平
二つの組が共存してきたとある新興都市。しかし、利権を求めて進出してきた巨大組織暴力団のために、街は大きく揺れ動き始める──。暴力と血の迫力、ゾクゾクするラスト!ヤングファンの人気を呼んだ宍戸錠主演の傑作バイオレンス。
一般/1,200円 シニア・学生/1,000円 会員/800円 ※水曜サービスデー/1,000円均一
協力:日活株式会社、東京国立近代美術館フィルムセンター