3月14日[土]−20日[金]
淫紋
1967年/日本芸術協会/パートカラー/76分
※16mmスタンダード版にて上映 タイトル・クレジットが欠落しています
■監督:向井寛/脚本:宗豊/撮影:鈴木志郎/音楽:芥川隆
■出演:内田高子、久保新二、一星ケミ、市村竜、川辺優子、江木あき子、木南清
金沢の封建的な旧家をめぐる愛欲の系図。寝たきりの夫に仕え、戦争のうねりに翻弄されながら、懸命に生きてゆく女の半生を、内田高子が静かに熱演する。「名コンビ」といわれて、71年に結婚する向井寛監督が描く文芸ロマン。一星ケミ、久保新二の助演にも注目。 ▲
3月21日[土]−27日[金]
女王蜂の欲情
1966年/大蔵映画/白黒/74分 ※16mmにて上映
■監督:小川欽也/脚本:前原昭児/撮影:岩橋秀光/美術:宮坂勝己/音楽:長瀬貞夫
■出演:内田高子、美矢かほる、鶴岡八郎、森公、大原百代、清水世津、曽根成男
「ネグリジェ歌手」から成人映画に転じた内田高子は、「ピンク界のソフィア・ローレン」といわれた。売れっ子のファッションモデルを襲う正体不明の声。華やかな衣装を次々に着替える内田高子。その人気絶頂期、眩しいばかりのグラマラスな肢体が画面から溢れる。 ▲
3月28日[土]−4月3日[金]
歪んだ関係
1965年/国映/白黒/76分
※16mmスタンダード版にて上映 タイトル・クレジットが欠落しています
■監督: 若松孝二/脚本:大谷義明/撮影:伊東英男/音楽:伊東義太郎
■出演:新高恵子、城山路子、林孝一、吉沢京夫、寺島幹夫、藤田功
新高恵子と若松孝二、ともにピンク映画からアングラ最前線へと駆け抜けていく逸材が一度だけ組んだ濃密な人間ドラマ。看護婦と医師の間に何があったのか。刑事らの激しい視線の向こうに、底知れぬ心の闇が広がる。東映やテレビでも活躍した城山路子の妖艶人妻も。 ▲
4月4日[土]−10日[金]
禁じられた乳房
1966年/大蔵映画/白黒/80分 ※16mmにて上映
■監督:小川欽也/脚本:五里木純一郎/撮影:岩橋秀光/美術:宮坂勝己/音楽:長瀬貞夫
■出演:新高恵子、左京未知子、森三千代、飛田八郎、大原百代、九重京司、野上正義、椙山拳一郎
子供に会いたい一心で脱走を図る女囚。転がり落ちていくように、運命の坂を走らされてきた久美は情夫から逃れるために殺人を犯した。新高恵子が薄幸のヒロインを演じて堂々たる演技力をみせる。サスペンスタッチの小川欽也監督の演出にも若々しさと迫力が。 ▲
4月11日[土]−17日[金]
暴行少女日記 ♀ (メス)
1968年/向井プロ/パートカラー/80分 ※16mmにて上映
■監督:向井寛/脚本:宗豊/撮影:東原三郎/音楽:芥川隆
■出演:一星ケミ、佐東洋一、小野保、久保新二、津村伸一、城浩、エディ・リンドン、吉野洋子
六本木「野獣会」にも属した一星ケミは、奔放な存在感と体当たりの艶技でファンを魅了した。関西の底辺に生まれ、肉体を売って成り上がろうとする少女。時代の中で格闘する痛々しい少女の姿を、巧みなカメラワークで追う向井寛監督。独立プロ黄金期屈指の佳作。 ▲
4月18日[土]−24日[金]
狙う
1967年/葵映画/パートカラー/56分 ※16mm白黒スタンダード版にて上映
■監督: 西原儀一/脚本:平岡香一郎/撮影:芦田勇/音楽:吉野達弥
■出演:香取環、椙山拳一郎、鶴岡八郎、平山雄三、野上正義、天野照子、工藤那美
厳寒の雪山で犯される、初代「ピンクの女王」香取環。雪の中の熱演に度肝を抜かされる。大金を横取りした三人の男と一人の女、そして死んだはずの男までが…。「葵映画」を率いて成人映画界に旋風を巻き起こした西原儀一監督が、俳優たちを遊ばせ即興的に撮った。野上正義が怪演。 ▲
4月25日[土]−5月1日[金]
桃色電話 (ピンクでんわ)
1967年/葵映画/パートカラー/60分 ※16mm白黒スタンダード版にて上映
■監督・脚本: 西原儀一/脚本:久木登/撮影:池田清二/美術:加山太洋/音楽:古関正
■出演:香取環、松井康子、千月のり子、森三千代、清水世津、椙山拳一郎、田中敏夫
ある日、ポン引きの拳に付いて来た薄汚れた友子。少し頭の弱い彼女は、いつも失敗ばかりするが、憎めない。日活撮影所出身の香取環はコミカルな演技もお得意。流行のデートクラブの実態を描写して、香取と椙山拳一郎の絶妙演技で心和ませる傑作お色気コメディ。 ▲
5月2日[土]−8日[金]
引裂れた処女
1968年/葵映画/パートカラー/72分 ※16mmにて上映
■監督: 西原儀一/脚本:千葉隆志/撮影:池田清二/音楽:斉藤恒夫
■出演:香取環、白川和子、中尾有理、清水世津、矢島広志、松浦康、名和三平、時沢芳恵
清純で健康的なホステスの雅美は結婚を申し込まれる。男の実家があるという温泉町へと連れられて行くが、待っていたのは女の生き血を吸う売春組織だった。壮絶な地獄絵図の中で「女王」香取環がもがく。「団地妻」以前の白川和子が盲目の少女で登場するのも必見。 ▲
5月9日[土]−15日[金]
悲器
1966年/湯浅プロ/白黒/84分 ※16mmスタンダード版にて上映
■監督・脚本: 湯浅浪男/撮影:中條伸太郎/美術:渡辺一也/音楽:高森照邦
■出演:香取環、井村弘史、松井康子、谷口朱里、可能かづ子、飛鳥公子、桂奈美、清水世津、津崎公平
「独立プロ初の十大女優総出演による超大作」といわれ、香取環、松井康子、可能かづ子ら当時の人気女優が顔を揃えた。港町の漁師たちが集まるスナックを舞台に、純真な青年と子連れの女が心を通わせる。台湾に帰化し「幻の監督」といわれる湯浅浪男監督の作品。 ▲
text by 鈴木義昭
トークイベント
- 3月14日[土]
『淫紋』上映後 内田高子さん - 3月29日[日]
『歪んだ関係』上映後 若松孝二監督 - 4月7日[火]
『禁じられた乳房』上映後 小川欽也監督 - 4月11日[土]
『暴行少女日記 ♀』上映後 久保新二さん - 4月18日[土]
『狙う』上映後 野上正義さん - 5月2日[土]
『引裂れた処女』上映後 香取環さん
※5月3日(日)上映前にも舞台挨拶有り
■料金(当日)
一般…1,200円
シニア・学生…1,000円
会員…800円
水曜サービスデー…1,000円均一
■インフォメーション
- ●午前10時15分より当日の全回分の整理番号付き入場券を発売します。定員48名になり次第、締め切らせていただきます。
- ●上映開始後10分を過ぎてのご入場はお断りさせていただきます。
- ●作品により画像、音声が必ずしも良好でない場合がございます。あらかじめご了承下さい。