連日21:00 START

8.6〔日〕-10〔木〕
夫婦交換前夜
私の妻とあなたの奥さん
8.11〔金〕-15〔火〕
吉沢明歩 誘惑 あたしを食べて
8.16〔水〕-20〔日〕
紅薔薇夫人
8.21〔月〕-25〔金〕
色情団地妻 ダブル失神
8.26〔土〕-30〔水〕
裸の三姉妹 淫交
8.31〔木〕-9.3〔日〕
未亡人教授 白い肌の淫らな夜
9.5〔火〕-9〔土〕
うずく人妻たち 連続不倫
9.10〔日〕-14〔木〕
連続ONANIE 乱れっぱなし
9.15〔金〕-19〔火〕
妖女伝説 セイレーンX
〜魔性の誘惑〜
9.20〔水〕-24〔日〕
おんなたち 淫画
9.25〔月〕-29〔金〕
連続不倫II 姉妹相姦図
9.30〔土〕-10.4〔水〕
人妻ブティック 不倫生下着
10.5〔木〕-9〔月〕
したがるかあさん
若い肌の火照り
10.10〔火〕-14〔土〕
妻たちの絶頂 いきまくり
10.15〔日〕-19〔木〕
裸の女王 天使のハメ心地

フィルムによる映画製作・配給がほぼ終焉を迎えつつある今、長年低予算による製作をおこなって数々の才能を輩出した成人映画(ピンク映画)の世界も例外にもれず、フィルムでの配給も倉庫における保管もカウントダウンがはじまっています。今回、ラピュタ阿佐ヶ谷では「Last Film Show」と銘打ってピンク映画の老舗新東宝映画の特集をおこないます。今回は長年ピンク映画を支えたベテラン監督の作品ではなく、21世紀にはいってピンク映画デビューした「新人監督」の作品にスポットをあてました。

デビュー以来ピンク映画のみならず一般映画、Vシネなどで快進撃を続ける城定秀夫、最近はドキュメンタリーの分野でも注目を集めアテネフランセでも特集上映がおこなわれた堀禎一、にっかつロマンポルノでデビューしたベテラン監督ながら40代でピンク映画に殴りこみをかけた後藤大輔など、個性ゆたかな監督たちによる情念あふれるドラマからホラー、コメディ、青春ものまでバラエティに富んだ力作ぞろいです。

ピンク映画とは単なるエロ映画ではなく、むしろジャンル映画の一種であって、西部劇やアクション映画に随所でガンファイトが挿入されるように映画の随所でセックス・シーンを描くものです。見方によってはそれは裸の人間をまるごと捉えることのできる唯一の映画ジャンルであるわけですが、基本的には熟練を要する職人芸の世界でもあり、「商品化された性」と「話芸」こそ全国にいまなお四十館ちかく存在するピンク映画専門の映画館(そこにはシネコン全盛の現在も個人経営の映画館主さんが多数残っています)の興業的土壌が求めるものに他なりません。それでもこの世界にはときとして映画=フィルムがないないづくしの泥沼のような低予算の現場で奇跡のように鮮やかな花を咲かせる瞬間が存在していました。その花はちっぽけでささやかなものかもしれませんが、これこそが絶滅を危惧されて久しいピンク映画の生命がいまなお絶えることのない理由のひとつであると我々は信じます。今回のラピュタ阿佐ヶ谷での上映で少しでもそういった「瞬間」に遭遇していただけましたらこれに勝る喜びはありません。そしてその喜びを低予算・長時間労働のハードな現場で闘ってきた不屈のピンク映画関係者全員に捧げたいと思います。

ピンク映画第6の世代(?)

50年を超える新東宝ピンク映画の歴史では各時代にさまざまな監督たちが活躍してきた。

単に年代や数字で区別することにさほど意味はないかもしれないが、ピンク映画黎明期から作品を発表し続けてきた山本晋也、若松孝二、渡辺護、向井寛などを第1世代とするとその助監督を経て監督デビューした高橋伴明、稲尾実(深町章)などが第2世代に相当する。

さらにその助監督を経験した第3世代として80年代デビューの滝田洋二郎のほか周防正行らが所属したユニットファイブやそれに続く片岡修二、渡邊元嗣らの監督たち、第4世代として80年代後半から90年代前半にかけて監督デビューした「ピンク四天王」と呼ばれた監督たちの世代、続く第5世代として90年代半ばから後半にかけて監督デビューした「ピンク七福神」の世代をカウントすると今回のプログラムで紹介する監督たちは第6世代に相当するのだ。