連日21:00 START

5.12[土]-16[水]
歓びの喘ぎ 処女を襲う
5.17[木]-21[月]
ぐしょ濡れ美容師
すけべな下半身
5.22[火]-26[土]
ピンサロ病院2 ノーパン女医
5.27[日]-31[木]
悶絶ふたまた 流れ出る愛液
6.1[金]-5[火]
真昼の切り裂き魔
6.6[水]-10[日]
SEXマシン 卑猥な季節
6.11[月]-15[金]
ピンサロ病院3 ノーパン診察室
6.16[土]-20[水]
たまもの
6.21[木]-25[月]
変態家族 兄貴の嫁さん
6.26[火]-30[土]
悶絶 ほとばしる愛欲
7.1[日]-5[木]
白昼女子高生を犯す
7.6[金]-10[火]
超いんらん
やればやるほどいい気持ち
7.11[水]-15[日]
緊縛・SM・18才
7.16[月]、18[水]-21[土]
官能病棟 濡れた赤い唇
7.22[日]-26[木]
暴虐女拷問
7.27[金]-31[火]
ニッポンの猥褻

フィルムによる映画製作・配給がほぼ終焉を迎えつつある今、長年低予算による製作をおこなって数々の才能を輩出した成人映画(ピンク映画)の世界も例外にもれず、フィルムでの配給はカウントダウンがはじまっています。昨年に続く新東宝映画配給作品の連続上映、今回はその第二弾かつ最終回として昭和40年代から平成にかけて製作された作品群、とくに今年のベルリン映画祭で特集が組まれた国映の朝倉大介プロデュース作品を軸にお届けします。

「ピンクの歴史」とうたいつつそもそもピンク映画は新東宝映画配給作品だけではなく、しかもここには山本晋也、渡辺護、向井寛、西原儀一、中村幻児といったベテラン名監督たちの名前も平成に入ってピンク映画の存在を再び世間に知らしめた「ピンク四天王」(サトウトシキ、佐藤寿保、佐野和宏、瀬々敬久)の名前もありません。新東宝映画に長年にわたって個性的なエロス作品を提供し続けた木俣堯喬、珠瑠美、浜野佐知、新田栄といった名前も忘れることはできないでしょう。

他にも和泉聖治、北川徹(磯村一路)、水谷俊之、福岡芳穂といった重要な名前が欠けています。にもかかわらず今回上映させていただく作品群はまぎれもなく新東宝ピンク映画の「A History」つまり「ひとつの歴史」であり、現在の日本映画界で重要なポジションをしめる名匠たちがその青春をピンクの現場に賭け、監督デビューし、成長していった軌跡としての作品とその先輩格であった監督たちの作品をある程度網羅的に鑑賞できる内容となっています。そしてプログラム中半数が新東宝映画と長年パートナーシップを築いてきた国映の朝倉大介氏プロデュースによるものであり、これらの作品によって朝倉氏と監督たちがいかに意欲的かつ斬新な形で映画と格闘し続けてきたかをみていただくことができるでしょう。またその他の監督も故若松孝二監督をはじめほぼ全員が朝倉氏と長年交流があり、つまり今回の「歴史」はいわば朝倉大介その人の映画人生とそのまま重なっているのです。

なお今回幸運にも若松監督の『暴虐女拷問』をニュープリントで上映できることとなりましたが、この強烈な反骨精神と人間愛に満ちた秀作を貫く「活動屋魂」といったものこそ長年「映画」としての「Pink」を根底で支え、思想・感性の違いを超えて昭和から平成へと受け継がれてきたものであることを今回のプログラムでいささかなりと感じとっていただけましたらこれに勝る喜びはありません。