自分のカラダひとつを武器に男たちへ反逆の牙を剥く牝蜂たち。
それは70年代東映の不良性感度のスクリーンに咲いた極彩色の花園。
おっぱいとバイオレンスとギャグをてんこ盛りに、クールでホットな娘たちがスクリーン狭しと大暴れ。
東映ピンキー・バイオレンスのエッセンスを濃縮した9週間、いざタイマン勝負！！
(c)東映
10月22日（土）～28日（金）
1973年（S48）／東映京都／カラー／88分
■監督・脚本：鈴木則文／原作：凡天太郎／脚本：掛札昌裕／撮影：わし尾元也／美術：石原昭／音楽：荒木一郎
■出演：池玲子、クリスチナ・リンドバーグ、成瀬正孝、三原葉子、河津清三郎、名和宏、遠藤辰雄
父を殺した仇を探す女渡世人の復讐劇。貫録とお色気たっぷりにヒロインを演じる池玲子の美とオーラが圧巻。西洋スパイ娘の悲恋に脱力ギャグも絡めたゴッタ煮的な物語を華麗に彩るのは『緋牡丹博徒』の生みの親、鈴木則文監督の美学。
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10月29日（土）～11月4日（金）
1972年（S47）／東映京都／カラー／86分
■監督：石井輝男／原案：団鬼六／脚本：高田宏治／撮影：赤塚滋／美術：富田治郎／音楽：鏑木創
■出演：中村英子、土田早苗、藤浩子、池玲子、松平純子、堀越光恵、女屋実和子、山城新伍、小池朝雄、名和宏、菅原文太
藤純子の引退後、ポスト藤の期待をこめた中村英子ほかの新人女優たちが顔を揃えた女侠映画の怪作。団鬼六の原案にもとづき、石井輝男監督は『緋牡丹博徒』が避けてきたエログロの要素を全開にして女たちを容赦なく奈落に突き落とす。
(c)東映
11月5日（土）～11日（金）
1971年（S46）／東映京都／カラー／86分
■監督・脚本：鈴木則文／脚本：掛札昌裕／撮影：赤塚滋／美術：雨森義允／音楽：鏑木創
■出演：池玲子、三原葉子、宮内洋、藤木孝、小池朝雄、渡辺文雄、サンドラ・ジュリアン
母親ゆずりの淫蕩な血を引き、肉欲と愛の間で葛藤するヒロインの凄絶な男性遍歴。池玲子が豊満な肉体で男たちを虜にすれば、フランスから招いたサンドラ・ジュリアンも和風テイストの強烈な淫夢と池との濃厚レズシーンで対抗。
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11月12日（土）～18日（金）
1973年（S48）／東映京都／カラー／86分
■監督・脚本：鈴木則文／脚本：大原清秀、皆川隆之／撮影：増田敏雄／美術：雨森義允／音楽：八木正生
■出演：杉本美樹、池玲子、太田美鈴、衣麻遼子、宮内洋、荒木一郎、天津敏
鑑別所から脱走した関東小政（杉本）と学ラン摩耶（池）は対立しながらも、共通の敵である暴力団に立ち向かう。大阪梅田を舞台にズベ公たちが大暴れするシリーズ第4作。宮内洋、天津敏から荒木一郎まで男優陣がカオスな顔ぶれ。
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11月19日（土）～25日（金）
1973年（S48）／東映東京／カラー／83分
■監督：三堀篤／脚本：松田寛夫、神波史男／撮影：飯村雅彦／美術：北川弘／音楽：八木正生
■出演：池玲子、杉本美樹、片山由美子、風間千代子、葉山良二、小松方正、由利徹
マキ（池）は政代（杉本）たち女子刑務所の仲間の助けを借りて、殺された父の復讐をする。『女囚さそり』の脚本家コンビだけに刑務所内の描写は同シリーズのムード。東映ピンキー路線を支えた両輪、池玲子と杉本美樹の最後の共演作。
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11月26日（土）～12月2日（金）
1974年（S49）／東映京都／カラー／87分
■監督：関本郁夫／脚本：松本功／撮影：鈴木重平、古谷伸／美術：竹川輝夫／音楽：クニ河内
■出演：叶優子、藤山律子、田島晴美、城恵美、早乙女りえ、衣麻遼子、安部徹、金子信雄
山猫お今日率いる血桜グループが暴力団に挑むシリーズ第7作。池と杉本に代わり叶優子が眼光鋭く主演を務め、ライバルの衣麻遼子のビッチぶりも最高。冒頭からクライマックスまで見どころ満載。関本郁夫渾身の監督デビュー作。
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12月3日（土）～9日（金）
1974年（S49）／東映東京／カラー／91分
■監督・原作・脚本：鈴木則文／原作：沢田竜治／脚本：掛札昌裕／撮影：清水政郎／音楽：八木正生
■出演：多岐川裕美、山内えみこ、渡辺やよい、三原葉子、谷隼人、渡辺文雄、田中小実昌
母の死の真相を突きとめるべく修道院に入った魔矢が見たのは男子禁制の地獄だった…。鈴木則文監督が自身の原作のコミックを映画化した、デカダンとエロスの匂う傑作。本作で主演デビューの多岐川裕美が体当たりで拷問やレズシーンを熱演。
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12月10日（土）～16日（金）
1973年（S48）／東映京都／カラー／86分
■監督・脚本：石井輝男／脚本：掛札昌裕、関本郁夫／撮影：わし尾元也／美術：雨森義允／音楽：鏑木創
■出演：池玲子、内田良平、安部徹、名和宏、根岸明美、遠藤辰雄、凡天太郎、嵐寛寿郎
女博徒お蝶の活躍を描く池玲子主演のシリーズ第2弾。キング・オブ・カルトこと石井輝男監督は物語の整合性などどこ吹く風、ひたすらエロとグロとギャグで映画を埋めつくす。ラストの大乱闘は『キル・ビルVol.1』のルーツ?!
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12月17日（土）～24日（土）
1974年（S49）／東映東京／カラー／88分
■監督：野田幸男／原作：篠原とおる／脚本：神波史男、松田寛夫／撮影：中島芳男／音楽：菊池俊輔
■出演：杉本美樹、郷鍈治、室田日出男、三原葉子、岸ひろみ、荒木一郎、戸浦六宏、丹波哲郎
大物政治家の娘の誘拐事件を追う女刑事を描いた女性アクションの大傑作。化け物じみた男たちが吼えるほどに、ヒロイン零にふんした杉本美樹のクールな魅力が際だつ。全篇に漲る狂気にも似たパワーとスピード、バイオレンス描写が凄絶。
text by 磯田勉
一般／1,200円 シニア・学生／1,000円 会員／800円 水曜日サービスデー／1,000円均一
トップ写真：『前科おんな 殺し節』(c)東映