トークイベント

  • 【トークイベント】
    9月8日(日)10:30 『雪夫人絵図』 上映後
    ゲスト:藤沢摩彌子さん(作家、木暮実千代研究家)
    ※料金:1,400円均一
    ※招待券はご利用いただけません。

『四人目の淑女』写真

©1948 松竹株式会社

9月1日(日)〜3日(火)

四人目の淑女

1948年(S23)/松竹大船/白黒/90分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

■監督:渋谷実/脚本:新藤兼人/撮影:長岡博之/美術:浜田辰雄/音楽:服部良一
■出演:森雅之、浜田百合子、三浦光子、月丘夢路、坪内美子、清水一郎、笠智衆、清水将夫、望月美恵子、殿山泰司

六年ぶりに故国の土を踏んだ復員兵・森雅之は、音楽学校時代の女友達を訪ねることに。没落貴族の娘、ダンスホール歌手、トップシンガー、ナイトクラブ経営者──女たちの「変身」に戦後日本を見出す野心的風俗劇。

『地獄の顔』写真

©1947 松竹株式会社

9月4日(水)〜7日(土)、11日(水)〜14日(土)

地獄の顔

1947年(S22)/松竹京都/白黒/80分 ※16mm

■監督:大曽根辰夫/原作:菊田一夫/脚本:柳川真一/撮影:服部幹夫/美術:堀保治/音楽:大久保徳二郎
■出演:水島道太郎、月丘夢路、月丘千秋、汐見洋、佐伯秀男、斎藤達雄、ディック・ミネ

ギャング同士の抗争中に重傷を負った水島道太郎は、やっとの思いで辿りついた教会で人々の心に触れ更生するのだが──。主題歌・劇中歌が秀逸で、ディック・ミネによる『夜霧のブルース』など、大ヒット。木暮実千代は親分の情婦役で華を添える。

『雪夫人絵図』写真

©国際放映

9月8日(日)〜10日(火)

雪夫人絵図

1950年(S25)/新東宝、瀧村プロダクション/白黒/86分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

■監督:溝口健二/原作:舟橋聖一/脚本:依田義賢、舟橋和郎/撮影:小原譲治/美術:水谷浩/音楽:早坂文雄
■出演:上原謙、浜田百合子、久我美子、柳永二郎、夏川静江、浦辺粂子、山村聰

養子に迎えた夫の暴虐放蕩に身も心も踏みにじられ、やがて破滅へと向かう旧華族令嬢の悲哀──。舟橋聖一の同名小説を木暮実千代主演で。上品さのなかに熟れきった女の艶かしさをたたえて、円熟の極致を示す。

『海の花火』写真

©1951 松竹株式会社

9月15日(日)〜17日(火)

海の花火

1951年(S26)/松竹大船/白黒/122分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

■監督・脚本:木下惠介/撮影:楠田浩之/美術:浜田辰雄/音楽:木下忠司
■出演:笠智衆、津島恵子、桂木洋子、山田五十鈴、三國連太郎、石濱朗、向坂渡、三木隆、佐田啓二、小林トシ子、杉村春子

佐賀呼子港。漁業組合長は不正が疑われる二人の船長を解雇、若く有能な兄弟に任せるが……。組合、船、女をめぐって思惑が交錯する白熱のオールスタア群像劇。売りだす前の三國連太郎が木暮実千代を慕う船長役。唯一の木下作品。

『歸郷』写真

©1950 松竹株式会社

9月18日(水)〜21日(土)、25日(水)〜28日(土)

歸郷

1950年(S25)/松竹大船/白黒/105分

■監督:大庭秀雄/原作:大佛次郎/脚本:池田忠雄/撮影:生方敏夫/美術:浜田辰雄/音楽:吉沢博、黛敏郎
■出演:佐分利信、津島恵子、徳大寺伸、柳永二郎、山村聰、三宅邦子、日守新一、高橋貞二

軍の金を費消した責任を負って海外に留まっていた元海軍士官が、十数年ぶりに帰国したことから起こる様々な波紋──。愛人役に木暮実千代、好演。戦乱のシンガポールと戦後の東京、京都を舞台に、肉親の情を絡め男女の愛憎を描いた秀作。

『丘は花ざかり』写真

©TOHO CO., LTD.

9月22日(日)〜24日(火)

丘は花ざかり

1952年(S27)/東宝/白黒/119分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

■監督:千葉泰樹/原作:石坂洋次郎/脚本:井手俊郎、水木洋子/撮影:中井朝一/美術:松山崇/音楽:服部良一
■出演:杉葉子、池部良、高杉早苗、上原謙、山村聰、志村喬、三津田健、清水将夫

美貌の人妻・木暮実千代はよろめき、出版社で働き始めた妹・杉葉子は年上の編集長に憧れる──。原作は石坂洋次郎の朝日新聞連載小説で、東宝創立二十周年記念として製作された。賑やかな俳優陣の顔ぶれを楽しむお祝い映画の趣。

『お國と五平』写真

©TOHO CO., LTD.

9月29日(日)〜10月5日(土)

お國と五平

1952年(S27)/東宝/白黒/91分

■監督:成瀬巳喜男/原作:谷崎潤一郎/脚本:八住利雄/撮影:山田一夫/美術:中古智/音楽:清瀬保二
■出演:大谷友右衛門、山村聰、田崎潤、鳥羽陽之助、三好栄子、藤原釜足、小倉繁

夫の仇討ちのため復讐の旅を続ける武家の後家と奉公人。いつしか二人の間には主従を越えた愛情が芽生えるが、そんな折に目指す相手が現れてしまう──。谷崎潤一郎の有名戯曲を映画化。お國に妖艶木暮実千代。

『明治一代女』写真

©国際放映

10月6日(日)〜8日(火)

明治一代女

1955年(S30)/新東宝/白黒/111分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

■監督・脚本:伊藤大輔/原作:川口松太郎/脚本:成澤昌茂/撮影:鈴木博/美術:松山崇/音楽:伊福部昭
■出演:北上弥太郎、田崎潤、杉村春子、藤木の実、相馬千恵子、市川小太夫、殿山泰司

柳橋芸者・木暮実千代は歌舞伎役者と恋仲となり、襲名披露を自分の手でと大金を工面。そして悲劇が──。川口松太郎の新派当たり狂言を映画化。しっとりとした明治情緒のなか、意地を貫く女の哀しい性が描かれる。

『お茶漬の味』写真

©1952 松竹株式会社

10月9日(水)〜12日(土)、16日(水)〜19日(土)

お茶漬の味

1952年(S27)/松竹大船/白黒/115分

■監督・脚本:小津安二郎/脚本:野田高梧/撮影:厚田雄春/美術:浜田辰雄/音楽:斎藤一郎
■出演:佐分利信、鶴田浩二、津島恵子、淡島千景、笠智衆、三宅邦子、柳永二郎、望月優子、設楽幸嗣

上流家庭出身で派手好きの妻と、田舎育ちで質素な生活を好む夫。生まれも気質も全く異なる二人が、夫の南米行きを契機に互いの絆を確認しあう──。佐分利信、木暮実千代の名コンビで贈る味わい深い一篇。

『霧の音』写真

©KADOKAWA 1956

10月13日(日)〜15日(火)

霧の音

1956年(S31)/大映京都/白黒/84分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

■監督:清水宏/原作:北条秀司/脚本:依田義賢/撮影:相坂操一/美術:神田孝一郎/音楽:伊福部昭
■出演:上原謙、川崎敬三、藤田佳子、浪花千栄子、坂本武、見明凡太朗、浦辺粂子、柳永二郎

相愛の男女──植物学者・上原謙と元助手・木暮実千代が、三年ごとの「仲秋の名月」、信州高原の山小屋に再会を約しながら、すれ違いを繰り返す。北条秀司が新国劇のために書き下ろした同名戯曲を映画化。リリシズム溢れる佳品。

『幸福(しあわせ)はあの星の下に』写真

©TOHO CO., LTD.

10月20日(日)、22日(火)〜26日(土)

幸福(しあわせ)はあの星の下に

1956年(S31)/東宝/白黒/101分

■監督:杉江敏男/脚本:八田尚之/撮影:完倉泰一/美術:中古智/音楽:早坂文雄、佐藤勝
■出演:岡田茉莉子、久保明、上原謙、江原達怡、伊豆肇、東郷晴子、花井蘭子、三好栄子、清川玉枝

芸が看板の新橋芸者・木暮実千代は、生まれてすぐに手放した息子と十七年ぶりに対面。しかし今更ながら「生みの母より育ての母」という言葉を味わうことに──。花街を舞台に描かれる華やかな人情ドラマ。

絢爛たる女優—木暮実千代の生涯

絢爛たる女優—小説 木暮実千代

【書籍案内】

絢爛たる女優—木暮実千代の生涯
絢爛たる女優—小説 木暮実千代

藤沢摩彌子 著

各1,870円(税込)

大女優・木暮実千代の生涯を丁寧に掘りおこし、評伝とノンフィクション・ノベルに。旧満州への取材、全国各地の関係者へのヒアリング、参考文献を紐解く緻密な作業など……13年にも及ぶ調査・執筆で、彼女の知られざる一面と日本映画史の裏側、そして激動の昭和史を浮き彫りにする。表紙は木暮実千代をモデルにした伊東深水『婦人像』。

■料金(当日)

一般…1,400円 / シニア・学生…1,200円 / 会員…1,000円
※水曜サービスデー…1,200円均一

■インフォメーション

  • 各回定員入れ替え制
  • 午前10時より当日の全回分の整理番号付き入場券を発売します。定員48名になり次第、締め切らせていただきます。
  • 混雑状況により、販売開始時刻を早める場合がございます。
  • 上映開始後10分を過ぎてのご入場はお断りさせていただきます。
  • 作品により画像、音声が必ずしも良好でない場合がございます。あらかじめご了承下さい。

協力:松竹株式会社、東宝株式会社、国際放映株式会社、株式会社KADOKAWA、国立映画アーカイブ

トップ写真: 『雪夫人絵図』 1950年/溝口健二 ©国際放映