ラピュタアニメーションフェスティバル2003 : ラピュタ阿佐ヶ谷 Eプログラム 風景画家 ジャック・ドゥルーアン ［1976　カナダ　7分　モノクロ　463位］ 針の長さの違いで、絵の濃淡を出して絵を作ります。針が一番長く突き出た所は黒く、完全に引っ込んでいる所は白くなるのです。ドゥルーアンは、この技法のただ１人の後継者で、彼の最高傑作が『風景画家』でしょう。（山村浩二） 月世界旅行 ジョルジュ・メリエス ［1902　フランス　16分　モノクロ　463位］ メリエスが製作、脚本、美術、主演した100年前の驚くべき傑作！二重焼き、コマ止め、コマ落とし、合成…といった数々のトリック撮影、編集技術を駆使して映画の魅力、表現の領域を拡張させた。その源は豊かな想像力にある。（CB） 狐と兎 ユーリ・ノルシュテイン ［1973　ソ連　12分　カラー　70位］ ロシア民話が元の『狐と兎』は、落ち着いた色彩の上品な民芸キルトを連想させる。歴史、文化、自然を織込んだデザインも見事だが、一番の魅力は愛くるしい兎にあると言える。（やたみほ） 南無一病息災 岡本忠成 ［1973　日本　18分　カラー　130位］ この映画のテーマは、素朴で、切ないほど切実な“健康であること”への願い。その願い、祈りを“絵馬”の様式に込め、杉板を用いた切り絵スタイルで、ユーモアたっぷりに描いています。（和田敏克） 色彩幻想 ノーマン・マクラレン ［1949　カナダ　8分　カラー　93位］ フィルムで撮影するのではなく、フィルムに直接色をのせたり、ひっかいて傷をつけたり、いろいろ。自由でのびやかなジャズ音楽に合わせて、スウィングする素敵なフィルム！（米正万也） ホテルＥ プリート・パルン ［1992　エストニア　29分　カラー　175位］ ある評論によれば、この作品がかつての世界情勢の「西」と「東」の世界を描いていて、作家本人も、自分はその両者のあいだにいるとか何とかいっているという。ふたつの部屋の場景のコントラストはそういうことだったのか…（赤塚若樹） 死後の世界 イシュ・パテル ［1978　カナダ　7分　カラー　161位］ 『パライス』でアカデミー賞受賞のイシュ・パテル。ガラス上に敷き詰めた粘土を削ってレリーフ状の絵をつくり、粘土を敷き詰めたガラスの裏側からさらにライトをあてて撮影する特殊な技法に注目。（CB） 【上映スケジュール】