『肉弾』写真

©1968 東宝

4月13日(日) 〜19日(土)

肉弾

1968年(S43)/「肉弾」をつくる会、ATG/白黒/116分

■監督・脚本:岡本喜八/撮影:村井博/美術:阿久根巌/音楽:佐藤勝
■出演:寺田農、大谷直子、笠智衆、北林谷栄、春川ますみ、小沢昭一、田中邦衛、中谷一郎、菅井きん、高橋悦史、伊藤雄之助、三戸部スエ、頭師佳孝

昭和二〇年夏。学徒兵の“あいつ”は、魚雷を括りつけたドラム缶の中で洋上待機しながら、内地でのさまざまなことを思い出していた。戦争の中のひと粒の青春──。岡本喜八が戦中派としての想いを描きあげた、可笑しくて哀しくて痛烈な映画詩。

『青春の殺人者』写真

©1976 今村プロ/東宝

4月13日(日) 〜19日(土)

青春の殺人者

1976年(S51)/今村プロダクション、綜映社、ATG/カラー/116分

■監督:長谷川和彦/原作:中上健次/脚本:田村孟/撮影:鈴木達夫/美術:木村威夫/音楽:ゴダイゴ
■出演:水谷豊、原田美枝子、内田良平、市原悦子、白川和子、江藤潤、桃井かおり、地井武男、高山千草、三戸部スエ

父母の厳格な教育方針と溺愛のなかで身動きできなくなった青年──。昭和四九年の市原両親殺害事件を題材にした中上健次『蛇淫』を映画化。“理由なき殺人”に走った若者の心理を、重厚かつ熱気溢れる演出で長谷川和彦が追求する。

『君はいま光のなかに』写真

©1978 秀映/ATG

4月16日(水) 〜22日(火)

君はいま光のなかに

1978年(S53)/秀映/カラー/108分

■監督:吉田憲二/原案:早田昭三、吉川俊夫/脚本:岡田正代、塩田千種/撮影:大津幸四郎音楽:山下毅雄
■出演:小川知子、山本學、谷村隆之、鈴木輝江、仲谷昇、初井言栄、文野朋子、市毛良枝、草野大悟、岩井半四郎

「再生不良性貧血症」で愛児を失った主婦の苦闘の記録をもとに構成、感傷に流れることなく難病に襲われた一家の生活を綴ってゆく。吉田憲二は誠実な作風で評価された日活出身の監督。彼らしい繊細さと人間愛に満ちみちた秀作である。

『日本人のへそ』写真

©1977 須川プロ/ATG

4月16日(水) 〜22日(火)

日本人のへそ

1977年(S52)/須川栄三プロダクション、ATG/カラー/102分

■監督:須川栄三/原作:井上ひさし/脚本:白坂依志夫/撮影:逢沢譲/美術:竹中和雄/音楽:服部公一
■出演:緑魔子、美輪明宏、小松方正、なべおさみ、佐藤蛾次郎、草野大悟、三谷昇、ハナ肇、東てる美

小劇場の舞台を借りて行われる吃音矯正の告白劇。本日の主役は元浅草のストリッパー、ヘレン天津──。原作は井上ひさしの処女戯曲。東宝を離れた須川栄三が独立第一作として撮りあげた、仕掛け満載、異色の爆笑ミュージカル・ミステリー。

『津軽じょんがら節』写真

©1973 斉藤耕一プロダクション/東宝

4月20日(日) 〜26日(土)

津軽じょんがら節

1973年(S48)/斉藤耕一プロダクション、ATG/カラー/102分

■監督・脚本:斉藤耕一/脚本:中島丈博/撮影:坂本典隆/音楽:高橋竹山、若美家五郎、鳴海重光、白川軍八郎、海童道宗祖
■出演:江波杏子、織田あきら、中川三穂子、西村晃、寺田農、佐藤英夫、上村一夫

東京でバー勤めをしていた女が、情夫のヤクザ者を連れて、故郷津軽に帰ってくる。深く垂れこめた空、荒々しい冬の日本海、重く響く津軽三味線の音色──。都会から逃れてきた男女の揺れ動く心のさまを情感豊かに描いた斉藤耕一の代表作。

『少年』写真

©大島渚プロダクション

4月20日(日) 〜26日(土)

少年

1969年(S44)/創造社、ATG/カラー/97分

■監督:大島 /脚本:田村孟/撮影:吉岡康弘、仙元誠三/美術:戸田重昌/音楽:林光
■出演:渡辺文雄、小山明子、阿部哲夫、木下剛志

傷痍軍人の父親、気の強い後妻の女、幼い弟のチビ、そして少年。この四人の家族は“当たり屋”を続けながら、日本中を渡り歩く──。大島 が実際の詐欺事件をモチーフに全国縦断ロケを敢行した苛烈なロード・ムービー。

『天使の恍惚』写真

©1972 若松プロ/ATG

4月23日(水) 〜26日(土)

天使の恍惚

1972年(S47)/若松プロダクション、ATG/パートカラー/89分

■監督:若松孝二/脚本:出口出/撮影:伊東英男/音楽:山下洋輔トリオ
■出演:吉沢健、横山リエ、荒砂ゆき、小野川公三郎、本田竜彦、小山田昭一、大泉友雄、三枝博之、足立正生、岩淵進、秋山ミチヲ、山下洋輔

東京総攻撃を計画する革命軍のメンバーが、無差別爆破による都市ゲリラ戦を展開していく──。若松孝二がパレスチナから帰国後、ATGと初提携して制作。公開直前に新宿ツリー爆弾事件が発生し、さまざまな波紋を呼んだ大問題作。