3月24日(日) 〜26日(火)

お役者文七捕物暦 蜘蛛の巣屋敷

1959年(S34)/東映京都/カラー/98分

『お役者文七捕物暦 蜘蛛の巣屋敷』写真

©東映

■監督:沢島忠/原作:横溝正史/脚本:比佐芳武/撮影:坪井誠/美術:井川徳通/音楽:鈴木静一
■出演:三世中村時蔵、中村歌昇、中村芝雀、中村賀津雄、中村米吉、花園ひろみ、桜町弘子、片岡千恵蔵

父の時蔵ほか、長兄、次兄、弟、甥が出演し、企画は三兄の小川貴也。萬屋(当時播磨屋)一門の記念映画。名女形時蔵と芝雀(四世時蔵)の「女暫」が劇中劇に残され、貴重。比佐芳武の依頼で横溝正史が錦之助の為に書いた探偵時代劇。

3月24日(日) 〜30日(土)

おしどり駕篭

1958年(S33)/東映京都/カラー/86分

『おしどり駕篭』写真

©東映

■監督:マキノ雅弘/原作・脚本:観世光太/撮影:三村明/美術:桂長四郎/音楽:米山正夫
■出演:美空ひばり、中村賀津雄、中原ひとみ、杉狂児、山口勇、清川荘司、月丘千秋、桜町弘子、伏見扇太郎、月形龍之介

マキノ監督と錦之助の第一作。ひばりとは三年ぶりの共演。源太と小蝶は惚れ合っているのに喧嘩ばかり。易者曰く、汝に剣難の相あり、これを逃れれば恋も成就と。楽しさ満点のオペレッタ時代劇。鈴鹿峠の錦之助の立回りは必見。

3月24日(日) 〜30日(土)

源氏九郎颯爽記 白狐二刀流

1958年(S33)/東映京都/カラー/87分

『源氏九郎颯爽記 白狐二刀流』写真

©東映

■監督・脚本:加藤泰/原作:柴田錬三郎/撮影:坪井誠/美術:塚本隆治/音楽:高橋半
■出演:大川恵子、ヘレン・ヒギンス、丘さとみ、里見浩太郎、上田吉二郎、杉狂児、河野秋武、岡譲司、柳永二郎

白装束の美剣士・源氏九郎シリーズ第二作。錦之助と人気モデルのヘレン・ヒギンスが共演。予定のキスシーンは会社の反対で中止。加藤泰監督が幕末の港町兵庫に蠢く様々な人物を面白く描いた群集劇。源氏九郎は掃き溜めの鶴のよう。

3月27日(水) 〜4月2日(火)

曽我兄弟 富士の夜襲

1956年(S31)/東映京都/カラー/111分

『曽我兄弟 富士の夜襲』写真

©東映

■監督:佐々木康/脚本:八尋不二/撮影:三木滋人/美術:鈴木孝俊/音楽:万城目正
■出演:東千代之介、大友柳太朗、大川橋蔵、高千穂ひづる、三笠博子、原健策、花柳小菊、中村時蔵、月形龍之介、片岡千恵蔵

錦・千代が『笛吹童子』以来再び兄弟を演じたセミオールスター映画。静の千代之介、動の錦之助。二人の良さが存分に発揮され、月形、小菊、時蔵、千恵蔵ほかの名演も見どころ。公開時に大ヒットしたが、今でも人の胸をうつ感動作。

3月27日(水) 〜4月2日(火)

ゆうれい船 前篇

1957年(S32)/東映京都/カラー/86分

『ゆうれい船 前篇』写真

©東映

■監督:松田定次/原作:大佛次郎/脚本:須崎勝彌/撮影:川崎新太郎/美術:川島泰三/音楽:深井史郎
■出演:大友柳太朗、長谷川裕見子、円山榮子、桜町弘子、三島雅夫、山形勲、月形龍之介、大河内傳次郎

船頭の父が嵐で遭難し、次郎丸は侍になろうと都へ出る。24歳の錦之助が違和感なく溌溂と少年役を演じ、名犬シロを連れて、総天然色の大画面に躍動!『紅孔雀』以来の大友とのコンビも楽しい。松田監督のロマン溢れる海洋冒険活劇。

3月31日(日) 〜4月6日(土)

ゆうれい船 後篇

1957年(S32)/東映京都/カラー/83分

『ゆうれい船 後篇』写真

©東映

■監督:松田定次/原作:大佛次郎/脚本:須崎勝彌/撮影:川崎新太郎/美術:川島泰三/音楽:深井史郎
■出演:大友柳太朗、長谷川裕見子、円山榮子、吉田義夫、山形勲、丘さとみ、薄田研二、大河内傳次郎

波欄万丈の後篇。次郎丸の父は平和なユートピアの島に漂着し生きていたが、その島を海賊が襲う。錦之助の真っすぐに前を見る澄んだ瞳には、勇気と希望の光が…。錦之助が少年を演じた最後の映画にして一級の娯楽大作。

3月31日(日) 〜4月6日(土)

殿さま弥次㐂多 怪談道中

1958年(S33)/東映京都/カラー/85分

『殿さま弥次喜多 怪談道中』写真

©東映

■監督:沢島忠/脚本:小川正/撮影:坪井誠/美術:井川徳通/音楽:鈴木静一
■出演:中村賀津雄、大川恵子、松風利栄子、星十郎、益田キートン、桜町弘子、雪代敬子、杉狂児、渡辺篤、田中春男、進藤英太郎

待望のシリーズ第一作。錦之助・賀津雄の兄弟が扮する尾州紀州の殿様が、自由を求め、町人弥次喜多と入れ替っての珍道中。幽霊騒動の陰にお家乗っ取りの陰謀あり。モダン感覚溢れる沢島時代劇。ラストの立回りも斬新。

4月3日(水) 〜9日(火)

宮本武蔵

1961年(S36)/東映京都/カラー/110分

『宮本武蔵』写真

©東映

■監督:内田吐夢/原作:吉川英治/脚本:成澤昌茂、鈴木尚之/撮影:坪井誠/美術:鈴木孝俊/音楽:伊福部昭
■出演:入江若葉、木村功、丘さとみ、木暮実千代、花沢徳衛、風見章子、浪花千栄子、三國連太郎

吉川英治の国民的小説を、監督内田吐夢、主役にエース錦之助を据え、東映が総力をあげ五年計画で製作した五部作の第一作。関ヶ原の戦いで敗残の身になったタケゾウは、郷里の作州宮本村に帰るが…。息もつかせぬ怒涛の迫力。

4月3日(水) 〜9日(火)

風と女と旅鴉

1958年(S33)/東映京都/白黒/90分

『風と女と旅鴉』写真

©東映

■監督:加藤泰/脚本:成澤昌茂/撮影:坪井誠/美術:井川徳道/音楽:木下忠司
■出演:丘さとみ、長谷川裕見子、上田吉二郎、殿山泰司、加藤嘉、河野秋武、星十郎、薄田研二、進藤英太郎、三國連太郎

風間の銀次は母親の墓参に故郷の村に帰って来るが、皆から冷たい目で見られ…。のけ者にされ、心がねじ曲がってしまった不良少年のようなやくざを錦之助が演じる。三國と初共演。出演者全員ノー・メイク。加藤泰の初期の傑作。

作品解説:藤井秀男、高橋かおる

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