9月27日(水) 〜10月3日(火)

脅迫(おどし)

1966年(S41)/東映東京/白黒/84分

『脅迫(おどし)』写真

©東映

■監督・脚本:深作欣二/脚本:宮川一郎/撮影:山沢義一/美術:北川弘/音楽:冨田勲
■出演:西村晃、春川ますみ、保積ペペ、室田日出男、内田良平、小沢昭一、三津田健、中原早苗、沢彰謙

エリート会社員・三國連太郎の自宅に、二人の兇悪脱獄囚が闖入。脅迫され、幼児誘拐の片棒を担がされるハメに──!ある日突然、犯罪の罠に突き落とされた男の四十八時間をスリリングに描くサスペンス・ドラマ。

10月1日(日) 〜7日(土)

襤褸の旗

1974年(S49)/映画「襤褸の旗」製作委員会/白黒/115分

『襤褸の旗』写真

■監督:吉村公三郎/脚本:宮本研/撮影:宮島義勇/美術:戸田重昌/音楽:岡田和夫
■出演:荒木道子、田村亮、西田敏行、原泉、辻萬長、浜村純、草野大悟、中村敦夫、菅野忠彦、信欣三、志村喬

足尾鉱毒事件で被害農民の先頭に立ち闘った田中正造の半生──。主演の三國連太郎はその人間的優しさと深い苦悩をみごとに表出、毎日映画コンクール男優演技賞を受賞。アドリブで土を食べるなど熱演が語り草となっている。

10月1日(日) 〜7日(土)

東京アンタッチャブル 脱走

1963年(S38)/東映東京/白黒/89分

『東京アンタッチャブル 脱走』写真

©東映

■監督:関川秀雄/原作・脚本:長谷川公之/撮影:高梨昇/美術:下沢敬吾/音楽:鏑木創
■出演:高倉健、三田佳子、丹波哲郎、大村文武、小川守、世志凡太、岡本四郎、八代万智子

好評を博したサスペンス・アクション『東京アンタッチャブル』の第二作。留置場破りの脱走犯を追う執念の二刑事と、必死に逃げまくる五人の兇悪犯の、息づまるような追跡三日間を迫真のカメラでとらえていく。

10月4日(水) 〜10日(火)

飢餓海峡

1965年(S40)/東映東京/白黒/183分

『飢餓海峡』写真

©東映

■監督:内田吐夢/原作:水上勉/脚本:鈴木尚之/撮影:仲沢半次郎/美術:森幹男/音楽:冨田勲
■出演:高倉健、伴淳三郎、左幸子、加藤嘉、沢村貞子、三井弘次、藤田進、風見章子、山本麟一、亀石征一郎

青函連絡船転覆事故のどさくさに紛れて消えた兇悪犯、執念の捜査を続ける刑事……。やがて十年、事件は思わぬ展開をみせる──。水上勉の長篇推理小説を、緊張感あふれる運命劇に仕上げた内田吐夢監督晩年の傑作。

10月8日(日) 〜14日(土)

戒厳令

1973年(S48)/現代映画社、ATG/白黒/110分

『戒厳令』写真

©現代映画社

■監督:吉田喜重/脚本:別役実/撮影:長谷川元吉/美術:内藤昭/音楽:一柳慧
■出演:松村康世、三宅康夫、倉野章子、菅野忠彦、飯沼慧、内藤武敏、今福正雄、辻萬長、八木昌子

二・二六事件によって施行された戒厳令を背景に、陰の指導者として処刑された北一輝の独創的な思想と人間像を描いたもの。三國連太郎はこの「青年将校らのカリスマ」を静かな狂気をたたえながら力演、代表作のひとつとした。

10月8日(日) 〜14日(土)

息子

1991年(H3)/松竹映像/カラー/121分

『息子』写真

©1991 松竹株式会社

■監督・脚本:山田洋次/原作:椎名誠/脚本:朝間義隆/撮影:高羽哲夫/美術:出川三男/音楽:松村禎三
■出演:永瀬正敏、和久井映見、原田美枝子、田中隆三、浅田美代子、山口良一、いかりや長介、田中邦衛

岩手県の山奥で暮らす父と、東京でフリーターを続ける息子。反発しあう二人がやがて互いを認めあい、擦りあわせていくまでを描いた心あたたまる一篇。三國連太郎の名演はもちろんのこと、永瀬、和久井ともにその年の映画賞を独占した。

10月11日(水) 〜17日(火)

親鸞 白い道

1987年(S62)/松竹、日映、キネマ東京/カラー/139分

『親鸞 白い道』写真

©1987 松竹株式会社

■監督・原作・脚本:三國連太郎/脚本:藤田傳/撮影:山崎善弘/美術:木村威夫/音楽:YAS-KAZ
■出演:森山潤久、大楠道代、亜湖、緑魔子、泉谷しげる、ガッツ石松、小松方正、岩井半四郎、丹波哲郎

三國連太郎が十有余年の歳月をかけて書き下ろした『白い道〜法然・親鸞とその時代』を自らのメガホンで執念の映画化。カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞、監督としても非凡な才能の持ち主であることを証明してみせた。

10月15日(日) 〜21日(土)

人間の約束

1986年(S61)/西友、テレビ朝日、キネマ東京/カラー/124分

『人間の約束』写真

©現代映画社

■監督・脚本:吉田喜重/原作:佐江衆一/脚本:宮内婦貴子/撮影:山崎善弘/美術:菊川芳江/音楽:細野晴臣
■出演:村瀬幸子、河原崎長一郎、佐藤オリエ、杉本哲太、武田久美子、佐藤浩市、若山富三郎

新興住宅地で起きたある老女の死。それは尊属殺人か、安楽死か──。吉田喜重監督が人間の老いと死を真正面からとらえた珠玉の社会派ホーム・ドラマ。老夫婦に扮した三國連太郎と村瀬幸子が迫真の演技をぶつけあう。

10月15日(日) 〜21日(土)

真剣勝負

1971年(S46)/東宝映画/カラー/75分

『真剣勝負』写真

©TOHO CO.,LTD.

■監督:内田吐夢/原作:吉川英治/脚本:伊藤大輔/撮影:黒田徳三/美術:中古智/音楽:小杉太一郎
■出演:中村錦之助、沖山秀子、田中浩、岩本弘司、当銀長太郎、木村博人、伊藤信明、上西弘次

剣豪・宮本武蔵と鎖鎌の達人・宍戸梅軒の死闘を、真剣勝負の苛酷さに照準をあわせて七十五分に凝縮。内田吐夢監督の遺作となった、迫真の「武蔵」番外篇。強敵・三國連太郎、鬼気迫る表情で中村錦之助と対決する。

10月18日(水) 〜21日(土)

馬喰一代

1963年(S38)/東映東京/白黒/104分

『馬喰一代』写真

©東映

■監督:瀬川昌治/原作:中山正男/構成:井手雅人/脚本:田坂啓/撮影:藤井静/美術:近藤照男/音楽:斎藤一郎
■出演:新珠三千代、金子吉延、中尾純夫、西村晃、多々良純、岩崎加根子、中村是好

舞台は大正末期から昭和にかけての北海道北見。呑んだくれで暴れん坊の馬喰が男手ひとつで一人息子を育てあげ、中学校へ進学させるまでの苦難の歳月を描いた名篇。父親役・三國連太郎入魂の演技に心を打たれる。

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