映画×温泉 湯けむり日本映画紀行

■ 作品解説 / / /

6月20日(水) 〜26日(火)

いで湯の姉妹

1956年(S31)/東宝/白黒/47分

■監督:小田基義/脚本:村田武雄/撮影:鈴木斌/美術:伊藤寿一/音楽:古賀政男 ■出演:島倉千代子、沖諒太郎、若山セツ子、三津田健、左卜全

北陸の山々に囲まれた山中温泉。上野の美術学校に学ぶ隆は、家業を手伝うために帰郷。数年ぶりに、夢にも忘れぬ意中の女性と再会する…。島倉千代子の歌にのせ、いで湯の町に展開する哀愁歌謡メロドラマ。

『いで湯の姉妹』写真

(c)東宝

6月24日(日) 〜30日(土)

男はつらいよ 寅次郎純情詩集

1976年(S51)/松竹/カラー/103分

■監督・原作・脚本:山田洋次/脚本:朝間義隆/撮影:高羽哲夫/音楽:山本直純 ■出演:渥美清、倍賞千恵子、京マチ子、檀ふみ、下條正巳、三崎千恵子

おなじみフーテンの寅が巻き起こす人情喜劇。妹夫婦の一人息子・満男の家庭訪問をメチャクチャにした寅さんは、例の通りの口論の末、美しき信濃路、山あいの街・別所温泉へ。今回は、若い女教師とその母を相手に物語が展開。

6月24日(日) 〜30日(土)

温泉芸者

1963年(S38)/大映東京/カラー/81分 ※16mm

■監督:富本壮吉/脚本:下飯坂菊馬/原作:斎藤米二郎/撮影:小原譲治 ■出演:叶順子、川崎敬三、中村鴈治郎、清川玉枝

ニセの唖になりすましている芸者・しめ香は、土地一番の売れっ子。男達は競ってしめ香をものにしようとするが、彼女の巧みな変り身をもって金だけをふんだくられてしまう…。叶順子ががめつい現代芸者をアッケラカンと演じている。

『温泉芸者』写真

(c)角川映画

6月27日(水) 〜7月3日(火)

浮雲

1955年(S30)/東宝/白黒/123分

■監督:成瀬巳喜男/脚本:水木洋子/原作:林芙美子/撮影:玉井正夫/美術:中古智 ■出演:高峰秀子、森雅之、岡田茉莉子、中北千枝子、山形勲、加東大介

戦時中、赴任先の仏印で愛人関係にあったゆき子と富岡。引き揚げた二人は再会し、ずるずると関係を続けてしまう。愛欲の赴くままに、流され堕ちていく男女の姿を深々と描いた珠玉の名篇。伊香保の石段のセット等美術もみごと。

『浮雲』写真

(c)東宝

6月27日(水) 〜7月3日(火)

竜巻小僧

1960年(S35)/日活/カラー/85分

■監督:西河克己/原作・脚本:松浦健郎/脚本:中西隆三/撮影:藤岡粂信/音楽:池田正義 ■出演:和田浩治、小高雄二、清水まゆみ、ジェリー藤尾、安部徹

和田浩治扮する主人公が大人相手に大暴れする痛快アクション「小僧」シリーズ第三作。有馬温泉にやってきた竜巻小僧トミイは、ヒゲの七条と名乗る奇妙な男から、神戸沖に眠る二億円の金塊を引き揚げようと持ちかけられ…。

7月1日(日) 〜7日(土)

父ありき

1942年(S17)/松竹大船/白黒/94分

■監督・脚本:小津安二郎/脚本:池田忠雄、柳井隆雄/撮影:厚田雄治/美術:浜田辰雄 ■出演:笠智衆、佐野周二、佐分利信、坂本武、水戸光子

地方の中学教師だった父が、生徒を事故死させてしまったことから責任をとり辞職。親一人子一人であった息子を寄宿舎に預け上京する。小津安二郎が父と子の情愛を淡々と綴った名篇。温泉での父子再会場面が忘れ難い。

7月1日(日) 〜7日(土)

ひとひらの雪

1985年(S60)/東映東京/カラー/105分

■監督:根岸吉太郎/脚本:荒井晴彦/原作:渡辺淳一/撮影:川上皓市 ■出演:秋吉久美子、津川雅彦、沖直美、木内みどり、岩本千春、池部良、岸部一徳

秘書との不倫が原因で妻と別居中の建築家・伊織は、昔捨てた女・霞と偶然再会、逢瀬を繰り返すうち二人の心は燃えあがっていく――。原作は渡辺淳一の同名小説。人妻となった霞との不倫旅行、温泉での濡れ場が鮮烈。

『ひとひらの雪』写真

(c)東映

7月4日(水) 〜10日(火)

樹氷のよろめき

1968年(S43)/現代映画社/白黒/97分

■監督・脚本:吉田喜重/脚本:石堂淑朗/撮影:奥村祐治/美術:佐藤公信 ■出演:岡田茉莉子、木村功、蜷川幸雄、赤座美代子

札幌で美容院を営む百合子は愛人と冬の旅へ。これを機に別れるつもりでいた彼女は、男が目覚める前に旅館を発ち、昔の恋人のもとへ向かう。支笏湖、室蘭、ニセコ温泉。一人の女と二人の男、葛藤をはらんだ道行きの果ては…。