『好色一代男』写真

(c)角川映画

6月22日(日) 〜 28日(土)

好色一代男

1961年(S36)/大映京都/カラー/92分

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:井原西鶴/撮影:村井博/美術:西岡善信  ■出演:市川雷蔵、若尾文子、中村玉緒、船越英二、水谷良重、近藤美恵子、浦路洋子

「当時、雷蔵に現代劇を頼まれて。殺人犯の永山則夫はどうかって。彼もノッてたけど。」

女は抱くもの、口説くもの!女体遍歴に命を賭けた男の一生──。井原西鶴の名作をフレッシュな感覚の時代劇に仕上げようと、増村×白坂の新鋭コンビが起用された。時代劇でも変わらぬスピード感が増村らしい快作。

『盲獣』写真

(c)角川映画

6月22日(日) 〜 28日(土)

盲獣

1969年(S44)/大映東京/カラー/84分

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:江戸川乱歩/撮影:小林節雄/美術:間野重雄  ■出演:船越英二、緑魔子、千石規子

「あの頃、このぐらい大胆にやった作品ってなかったから。」

美しい肢体を持つモデルの女、彼女の肉体に魅せられた盲目の芸術家、そして、その母親。登場人物、たった三人。密室で繰り広げられる禁断の倒錯愛──。江戸川乱歩原作の猟奇の世界を極限まで描いた異色作。

『大空に乾杯』写真

(c)日活

6月25日(水) 〜 7月1日(火)

大空に乾杯

1966年(S41)/日活/カラー/97分

■監督:斎藤武市/脚本:白坂依志夫、中野顕彰/原作:若山三郎/撮影:萩原憲治 ■出演:吉永小百合、浜田光夫、十朱幸代、広瀬みさ、和泉雅子、平田大三郎、葉山良二 

「大ヒットしたんですけど、ヘンな映画があたるんだな〜と思って。」

吉永小百合が新米スチュワーデスに扮し、彼女をみそめた金持ちの御曹司と、植物研究に情熱を燃やす大学生を相手に明るいラブ・ロマンスを繰り広げる。吉永の爽やかな魅力が存分に発揮された青春明朗娯楽篇。

『素晴らしい悪女』写真

(c)東宝

6月25日(水) 〜 7月1日(火)

素晴らしい悪女

1963年(S38)/東宝/白黒/89分

■監督:恩地日出夫/脚本:白坂依志夫/原作:石原慎太郎/撮影:内海正治/音楽:武満徹  ■出演:団令子、久保明、タロー関本、田村奈己、鹿内タカシ、宮口精二

「これも都知事の原作。この頃は同年代の人達がよく集まってました。」

複数の金持ちパトロンを適当にあしらい、自由奔放に生きる女・ミカ。そんな彼女の生き方に、同じアパートに住む葉介は憧れを抱き…。原作、脚本、監督に昭和七、八年生まれの穎才トリオ。団令子を素材に悪女の魅力をえぐりだす。

『うるさい妹たち』写真

(c)角川映画

6月29日(日) 〜 7月5日(土)

うるさい妹たち

1961年(S36)/大映東京/白黒/96分

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:五味康祐/撮影:小林節雄/音楽:真鍋理一郎  ■出演:川口浩、仲宗根美樹、江波杏子、岩崎加根子、ミッキー・カーチス

「不良少年少女もの。太陽族が今頃、オバケになってでてきたって言われましてね。」

五味康祐の小説を増村×白坂のコンビで映画化。六本木で夜毎遊びまわる若者達の奔放な生態を描きながら、体制に組みこまれていくブルジョワ不良少年少女と、なお反逆して生き抜こうとする貧しい若者達の姿が対比される。

『日本人のへそ』写真

(c)ATG

6月29日(日) 〜 7月5日(土)

日本人のへそ

1977年(S52)/須川栄三プロ、ATG/カラー/102分

■監督:須川栄三/脚本:白坂依志夫/原作:井上ひさし/撮影:逢沢譲/音楽:服部公一  ■出演:緑魔子、美輪明宏、佐藤蛾次郎、草野大悟、なべおさみ、三谷昇、小松方正

「なにしろ、美輪明宏が男装ででてるんですよ。」

ある教授の指導のもと吃音矯正の告白劇が行われる。本日の主役は元浅草のストリッパー・ヘレン天津──。東宝を離れた須川栄三がATGとの提携で撮りあげた、仕掛け満載、異色の爆笑ミュージカル・ミステリー。キャスティングも絶妙。

『大地の子守歌』写真

(c)角川映画

7月2日(水) 〜 5日(土)

大地の子守歌

1976年(S51年)/行動社、木村プロ/カラー/111分

■監督:増村保造/脚本:白坂依志夫/原作:素九鬼子/撮影:中川芳久/音楽:竹村次郎  ■出演:原田美枝子、灰地順、賀原夏子、佐藤佑介、田中絹代

「原田君は十六歳のデビューで、主演女優賞を総ナメにしました。」

十三歳にして売春宿に売られた少女が、過酷な運命に耐え、生き抜いていく姿を描いた衝撃の感動作。当時、無名の新人だった原田美枝子が、女主人公・りんの波瀾万丈の人生をダイナミックに演じきり、高く評価された。