『乳母車』写真

©日活

12月2日(水) 〜8日(火)

乳母車

1956年(S31)/日活/白黒/109分

■監督:田坂具隆/原作:石坂洋次郎/脚本:沢村勉/撮影:伊佐山三郎/美術:木村威夫/音楽:斎藤一郎
■出演:芦川いづみ、石原裕次郎、新珠三千代、宇野重吉、山根寿子、森教子、杉幸彦、青山恭二

大学生のゆみ子(芦川)に突然知らされた父の不倫。しかも赤ちゃんまでいるという。愛人の弟・宗雄(石原)と次第に打ち解けていくなかで、自分なりに前に進もうと決心する──。家庭の危機に真摯に向き合う若者たちを描いた愛のヒューマンドラマ。

『美(うるわ)しき母』写真

©TOHO CO.,LTD.

12月6日(日) 〜12日(土)

(うるわ)しき母

1955年(S30)/東宝/白黒/98分

■監督:熊谷久虎/原作:林房雄/脚本:浄明寺花子/撮影:山田一夫/美術:北川恵笥/音楽:中田喜直
■出演:原節子、野口泰史、佐分利信、多々良純、清川玉枝、中島安次、稲葉義男、鹿島信哉、山本廉

母と居候生活をしている日出夫(野口)。鉱脈を掘り当てる夢を抱く父は滅多に帰ってこない。女工をして貧しい生活を支える母のもとで、懸命に勉学にはげみ、中学受験を目指すが…。母子の清らかな情愛を丁寧にすくい上げた児童映画。

『裸の重役』写真

©TOHO CO.,LTD.

12月6日(日) 〜12日(土)

裸の重役

1964年(S39)/東宝/カラー/103分

■監督:千葉泰樹/原作:源氏鶏太/脚本:井手俊郎/撮影:西垣六郎/美術:阿久根巌/音楽:團伊玖磨
■出演:森繁久彌、星由里子、団令子、草笛光子、児玉清、有島一郎、宮口精二、東野英治郎

仕事の鬼と呼ばれる男やもめの孝四郎(森繁)は一人娘を優秀な男と結婚させることが夢。だが娘は…。非人情に生きてきた男が、父親として、一人の男として、大切なものに気付くまでを描いた傑作サラリーマン映画。笑いを封じた森繁のビターな演技は絶品。

『黄色いからす』写真

©1957 松竹株式会社

12月9日(水) 〜15日(火)

黄色いからす

1957年(S32)/歌舞伎座/カラー/104分

■監督:五所平之助/脚本:館岡謙之助、長谷部慶治/撮影:宮島義勇/美術:久保一雄/音楽:芥川也寸志
■出演:淡島千景、伊藤雄之助、設楽幸嗣、田中絹代、安村まさ子、久我美子、多々良純、飯田蝶子

日々の生活に追われるなか、心ならずもすれ違っていく親子。戦争の傷跡から少しずつ破綻していく家族の危機を、日常のなかに丹念に描く。五所平之助の初カラー作品。愛情の伝え方が不器用な両親を伊藤雄之助と淡島千景が滋味深く演じる。

『若い東京の屋根の下』写真

©日活

12月9日(水) 〜15日(火)

若い東京の屋根の下

1963年(S38)/日活/カラー/89分

■監督:斎藤武市/原作:源氏鶏太/脚本:才賀明/撮影:横山実/美術:坂口武玄/音楽:大森盛太郎
■出演:吉永小百合、浜田光夫、山内賢、伊藤雄之助、三宅邦子、太田博之、下元勉、山岡久乃、小沢昭一

蕗子(吉永)は十九歳のBG。目下の悩みは定年を控えた父と母、弟の生活費。それぞれの家庭をもつ兄姉間を駆けまわったり、下宿人の大学生(浜田)や同級生(山内)との恋愛騒動で、今日も大忙し──。明るい一家庭を舞台にした瑞々しい青春ドラマ。

『恍惚の人』写真

©TOHO CO.,LTD.

12月13日(日) 〜19日(土)

恍惚の人

1973年(S48)/芸苑社/白黒/100分

■監督:豊田四郎/原作:有吉佐和子/脚本:松山善三/撮影:岡崎宏三/美術:小島基司/音楽:佐藤勝
■出演:森繁久彌、高峰秀子、田村高廣、市川泉、乙羽信子、篠ひろ子、杉葉子、伊藤高、小野松江

誰もが直面する「老い」をみつめた有吉佐和子のベストセラーを映画化。痴呆症の舅と息子の嫁との日常を、介護問題を越えて、人間そのものの魂のふれあいとして描いた秀作。森繁、高峰の迫真の演技と岡崎宏三の流麗なカメラがみごと。

『サラリーマン目白三平 亭主のためいきの巻』写真

©TOHO CO.,LTD.

12月13日(日) 〜19日(土)

サラリーマン目白三平 亭主のためいきの巻

1960年(S35)/東宝/白黒/78分

■監督:鈴木英夫/原作:中村武志/脚本:松木ひろし/潤色:井手俊郎/撮影:小泉福造/美術:小川一男/音楽:宅孝二
■出演:笠智衆、望月優子、水野久美、船戸順、団令子、田村まゆみ、浜美枝

国鉄に勤めるサラリーマン・三平(笠)の妻・文子(望月)は苦しい家計のやりくりに、ついつい愚痴がこぼれがち。美しい姪の上京で心が弾む夫にふくれる妻は…。倦怠期の夫婦に起こった諍いを人間味溢れるユーモアとペーソスで綴った一篇。

『かあちゃんと11人の子ども』写真

©1966 松竹株式会社

12月16日(水) 〜19日(土)

かあちゃんと11人の子ども

1966年(S41)/松竹大船/カラー/106分

■監督:五所平之助/原作:吉田とら/脚本:堀江英雄/撮影:長岡博之/美術:浜田辰雄/音楽:斎藤一郎
■出演:左幸子、渥美清、久我美子、稲野和子、十朱幸代、倍賞千恵子、左時枝、田村正和、笠置シヅ子

大正から昭和にかけて、十一人の子を育て上げた母の四十年にわたる歳月をほのぼのと描く。夫の出征、子の病、いつのときも明るくマイペースに、家族と向き合う母──。西伊豆に暮らす農家の主婦・吉田とらの実話をもとにした感動作。

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