『洲崎パラダイス 赤信号』写真

(c)日活

6月21日(水) 〜 27日(火)

洲崎パラダイス 赤信号

1956年(S31)/日活/白黒/81分

■監督:川島雄三/脚本:井手俊郎、寺田信義/原作:芝木好子/撮影:高村倉太郎/美術:中村公彦 ■出演:新珠三千代、三橋達也、轟夕起子、河津清三郎、芦川いづみ

ワケありの男女が勝鬨橋からバスに揺られてやってきたのは洲崎弁天町…。洲崎遊郭の入口にある一杯飲み屋「千草」に集まる人々の人間模様を描いた川島雄三監督の傑作。消えいく特飲街の姿がとらえられているという点でも貴重。


『煙突の見える場所』写真

(c)国際放映

6月25日(日) 〜7月1日(土)

煙突の見える場所

1953年(S28)/新東宝、スタジオ・エイト・プロダクション/白黒/108分 ※16mm

■監督:五所平之助/脚本:小国英雄/原作:椎名麟三/撮影:三浦光雄/美術:下河原友雄/音楽:芥川也寸志 ■出演:田中絹代、上原謙、高峰秀子、芥川比呂志

原作は椎名麟三の『無邪気な人々』。四本の煙突が場所によっては二本にも三本にもみえる千住の“お化け煙突”。その界隈に暮らす人々の哀歓をあたたかくつづった名篇。庶民生活の様子がいきいきととらえられている。


『女獣』写真

(c)国際放映

6月25日(日) 〜7月1日(土)

女獣

1960年(S35)/新東宝/白黒/77分

■監督:曲谷守平/脚本:葉山浩三、志原弘/撮影:平野好美/美術:岩武仙史/音楽:三保敬太郎 ■出演:小畑絹子、菅原文太、松浦浪路、江見俊太郎、岬洋二

現金輸送車襲撃事件が起こり、背後に大規模な麻薬密売組織があると考えた警察は…。潜入捜査を開始した婦人警官と、父を殺され復讐に狂う女が組織のボスに挑むアクション篇。浅草・松屋デパートの“スカイクルーザー”が登場。


『二人だけの橋』写真

(c)東宝

6月28日(水) 〜 7月4日(火)

二人だけの橋

1958年(S33)/東宝/白黒/88分

■監督・脚本:丸山誠治/脚本:楠田芳子/原作:早乙女勝元/撮影:中井朝一/美術:浜上兵衛/音楽:伊福部昭 ■出演:久保明、水野久美、加東大介、中北千枝子、三井弘次、千秋実

舞台は下町の工場地帯。鉄工所に見習工として就職した友二と、石鹸工場で働くチエ。貧しくても精いっぱい生きる彼らの純愛物語。“二人だけの橋”とは、二人がいつも待ちあわせ場所に使っている白鬚橋のこと。


6月28日(水) 〜 7月4日(火)

その手にのるな

1958年(S33)/松竹大船/白黒/94分

■監督:岩間鶴夫/脚本:沢村勉/原作:ジョルジュ・シムノン/撮影:小杉正雄/美術:梅田千代夫 ■出演:高橋貞二、杉田弘子、小山明子、南原伸二、渡辺文雄

大東京の一角、アパートの工事現場で起きた女給殺し。捜査線上に一人の男が浮かびあがるが…。悪辣なトリック、その罠に踊らされる群衆の姿、そして容疑をかけられた青年の苦悩…。本作にも浅草・松屋の“スカイクルーザー”が。


7月2日(日) 〜8日(土)

朝を呼ぶ口笛

1959年(S34)/松竹大船/白黒/62分

■監督:生駒千里/脚本:光畑碩郎/撮影:篠村荘三郎/美術:平高主計/音楽:鏑木創 ■出演:田村高廣、瞳麗子、加藤弘、吉永小百合、山内明、井川邦子、織田政雄

父と母、幼い弟と妹の一家にあって、家族を支えるため、そして定時制高校に進学するため、新聞配達をする稔少年の物語。稔が勤めるのは荒川べりの販売店。貧しくとも健気に生きる少年の姿と、周囲の人々のあたたかさが胸を打つ。


『恋は異なもの味なもの』写真

(c)東宝

7月2日(日) 〜8日(土)

恋は異なもの味なもの

1958年(S33)/東京映画/白黒/96分

■監督:瑞穂春海/脚本:長瀬喜伴、津路嘉郎/撮影:遠藤精一/美術:小島基司/音楽:神津善行 ■出演:森繁久彌、津島恵子、雪村いづみ、日守新一、高橋とよ、重山規子

寄席「寿亭」の主人・仙介は、鰻屋の繁三と相談し、娘と繁三の甥を結婚させようとするのだが、当の二人は大憤慨…。適齢期の若者たちの恋模様に下町情緒をからめて描いた作品。次第に客がへっていく上野の寄席が舞台。


『敗れざるもの』写真

(c)日活

7月5日(水) 〜 11日(火)

敗れざるもの

1964年(S39)/日活/カラー/92分

■監督:松尾昭典/脚本:山中恒/原作:石原慎太郎/撮影:横山実/美術:中村公彦/音楽:黛敏郎 ■出演:石原裕次郎、小倉一郎、宇佐美淳也、三宅邦子、十朱幸代

原作は石原慎太郎の『小さき闘い』。高村家のお抱え運転手・橋本と、脳腫瘍におかされた高村家の長男・俊夫の心のふれあいを描いた感動作。余命いくばくもない少年が、信頼する運転手の車にのって“東京の最後の一日”を過ごす。