喜劇の神様・斎藤寅次郎 作品解説3
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お父さんはお人好し

(c)角川映画
お父さんはお人好し 6.15[水]― 6.21[火]
1955年(S30)/大映京都/白黒/85分 ※16mm
■脚本:伏見晁/原作:長沖一/撮影:本多省三/美術:中村能久 ■出演:花菱アチャコ、浪花千栄子、夏目俊二、堺駿二、益田喜頓、阿井美千子

NHKラジオの同名人気連続放送劇の映画化で、以後シリーズとなる第一作。大阪の天下茶屋で果物屋をしている藤本阿茶太郎一家は、ナント十三人の子供がいる大家族。気の弱い父としっかり者の母。松竹蒲田時代の子宝映画を想起させるギャグも。

子宝騒動

写真提供:マツダ映画社
子宝騒動 6.19[日]― 6.21[火]
1935年(S10)/松竹蒲田/白黒/無声/34分 ※16mm
■脚本:池田忠雄/撮影:武富善雄 ■出演:小倉繁、出雲八重子、曽我六

福田さんは間もなく七人目の子供が生まれるというのに失業中。途方に暮れた福田さんの前に懸賞金のかけられた豚が現れる。和製チャップリン・小倉繁が奮戦。人間より豚が優遇されるブラックユーモア、泥田の豚との追っかけは映画史に残る。

明け行く空

写真提供:マツダ映画社
明け行く空 6.19[日]― 6.21[火]
1929年(S4)/松竹蒲田/白黒/無声/60分 ※16mm
■脚本:水島あやめ/原作:新井睦子/撮影:武富善雄 ■出演:高尾光子、河村黎吉、川田芳子、小藤田正一、久良形真

雑誌「少女の友」に連載された少女小説を松竹蒲田の女流脚本家・水島あやめが脚色した。寅次郎としてはめずらしい少女映画である。玲子の母親・恭子は、夫が死んで実家へ帰ることに。祖父の下に残された玲子は成長して、やがて母と再会する。

爆笑水戸黄門漫遊記

(c)東宝
爆笑水戸黄門漫遊記 6.19[日]― 6.25[土]
1959年(S34)/東宝/カラー/91分
■脚本:中田竜雄/撮影:飯村正/美術:北猛夫/音楽:広瀬健次郎 ■出演:柳家金語楼、佐原健二、夏木陽介、中田康子、佐藤允、徳川夢声、有島一郎、南道郎

戦前大ヒットした自作のリメイクで、贋の黄門と本物の黄門がドタバタをくりひろげるのは同じ。鰻屋の金兵衛、左官の助松、角造の三人は水戸黄門の名をかたって旅をしていたが、本物の黄門一行と鉢合わせ。寅次郎監督の数少ないカラー作品。

大笑い江戸っ子祭

(c)東宝
大笑い江戸っ子祭 6.19[日]― 6.25[土]
1959年(S34)/東宝/白黒/85分
■脚本:蓮池義雄、淀橋太郎/撮影:西前弘/美術:鳥居塚誠一/音楽:宅孝二 ■出演:三木のり平、有島一郎雪村いづみ、環三千世、益田喜頓、榎本健一

『勢揃い江戸っ子長屋』に続く「長屋もの」。長屋の舞台は浅草から湯島に変わったが、三木のり平、有島一郎、雪村いづみ等の出演者は同じで、多彩な脇役陣が前作と違う顔ぶれだ。芝浜、たらちね、千両富などの落語を原案に江戸っ子の喜怒哀楽を。

トンチンカン 怪盗火の玉小僧

(c)東宝
トンチンカン 怪盗火の玉小僧 6.22[水]― 6.25[土]
1953年(S28)/宝塚映画/白黒/80分
■脚本:八住利雄/撮影:友成達雄/美術:西七郎/音楽:河村篤二 ■出演:伴淳三郎、浅茅しのぶ、田端義夫、清川虹子、益田喜頓、堺駿二

次々に起きる殺人事件。犯人はすべて火の玉小僧なのか? その正体は? 江戸の平和を守るべく、浅茅しのぶの女目明しお島が追求する。夢路いとし喜味こいし他、関西系の脇役も。内容に関係性はあまりないが「トンチンカン」シリーズ3作目。