3月28日(日) 〜30日(火)

大日向村

1940年(S15)/東京発声/白黒/84分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

『大日向村』写真

©東宝

■原作:和田傳/脚本:八木隆一郎/撮影:小原譲治/美術:園眞/音楽:中川栄三
■出演:河原崎長十郎、中村翫右衛門、杉村春子、伊藤智子、藤間房子、藤輪欣司、岬たか子、生方賢一郎、林幹

痩せた土地での生活に苦しんでいた信州大日向村の村民たちが、新天地を求めて移住に踏みきるまで──。満州開拓農民の苦闘を描いた和田傳原作の国策映画。河原崎長十郎、中村翫右衛門はじめ前進座の俳優が多数出演している。

3月28日(日) 〜4月3日(土)

喜劇 陽気な未亡人

1964年(S39)/東京映画/カラー/98分

『喜劇 陽気な未亡人』写真

©東宝

■脚本:八住利雄/撮影:岡崎宏三/美術:伊藤熹朔/音楽:團伊玖磨
■出演:フランキー堺、新珠三千代、坂本九、中尾ミエ、池内淳子、水谷良重、淡島千景、乙羽信子、望月優子、岸田今日子

この世に残した妻が心配で成仏できない男は、彼女の周辺を彷徨い、自立していく様を見守る──。夫の幽霊役の他、妻の新しい恋人、他の女性の亭主、指圧の先生まで……フランキーが八面六臂の活躍をみせる艶笑コメディ。

3月31日(水) 〜4月6日(火)

台所太平記

1963年(S38)/東京映画/カラー/110分

『台所太平記』写真

©東宝

■原作:谷崎潤一郎/脚本:八住利雄/撮影:岡崎宏三/美術:伊藤熹朔/音楽:團伊玖磨
■出演:森繁久彌、淡島千景、団令子、水谷良重、中尾ミエ、大空真弓、池内淳子、淡路恵子、乙羽信子、森光子

原作は谷崎潤一郎の随筆的同名小説。戦前から六〇年代初頭にかけて、老小説家夫婦の家に雇われた女中さんたちの生態をユーモアたっぷりに描いていく。戦前派気質、おぼこ娘、陰キャ、野心家等々。芸達者な女優陣の競演がみもの。

4月4日(日) 〜6日(火)

女の四季

1950年(S25)/東宝/白黒/100分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

『女の四季』写真

©東宝

■原作:丹羽文雄/脚本:八住利雄/撮影:木塚誠一/美術:久保一雄/音楽:飯田信夫
■出演:若山セツコ、杉村春子、池部良、東山千栄子、薄田研二、荒木道子、藤原釜足、沢村貞子、赤木蘭子

丹羽文雄の風俗小説『かしまの情』を映画化。引揚者の女性画家が、厳しい住宅事情のなかようやくみつけた貸家で、家主の吝嗇ぶりに戸惑う様を描いたもの。後に右腕となる脚本家・八住利雄と初めてコンビを組んだ作品。

4月4日(日) 〜10日(土)

濹東綺譚

1960年(S35)/東京映画/白黒/120分

『墨東綺譚』写真

©東宝

■原作:永井荷風/脚本:八住利雄/撮影:玉井正夫/美術:伊藤熹朔/音楽:團伊玖磨
■出演:山本富士子、芥川比呂志、新珠三千代、乙羽信子、淡路恵子、宮口精二、東野英治郎、中村芝鶴

隅田川の東、玉の井と呼ばれる私娼窟。中学教師の男は、気だてのよい娼婦お雪と出逢い交情を重ねる。名作『濹東綺譚』を軸に『失踪』『荷風日記』を織りまぜて描いた、永井荷風没後一周年記念の文芸大作。山本富士子の夢幻的な美しさ。

4月4日(日) 〜10日(土)

花のれん

1959年(S34)/宝塚映画/白黒/129分

『花のれん』写真

©東宝

■原作:山崎豊子/脚本:八住利雄/撮影:安本淳/美術:伊藤熹朔/音楽:芥川也寸志
■出演:淡島千景、森繁久彌、司葉子、花菱アチャコ、乙羽信子、佐分利信、石濱朗、浪花千栄子、渋谷天外

吉本興業の創業者、吉本せいをモデルに描く女の一代記。夫の死後、寄席経営に辣腕を振るい、商売一筋に生きた大阪女の強さとたくましさ、美しさと哀しさを、淡島千景が堂々たる演技でみせる。山崎豊子の直木賞受賞作を映画化。

4月7日(水) 〜17日(土)

NEW

暗夜行路

1959年(S34)/東京映画/白黒/140分

『暗夜行路』写真

©東宝

■原作:志賀直哉/脚本:八住利雄/撮影:安本淳/美術:伊藤熹朔/音楽:芥川也寸志
■出演:池部良、山本富士子、淡島千景、千秋実、仲代達矢、中村伸郎、三津田健、仲谷昇、岸田今日子、杉村春子

不幸な出生の秘密をもつ青年が、暗い運命を乗りこえ平和な家庭を築こうとした矢先、新たな苦悩に直面する──。映画化を嫌った志賀直哉が「池部良が演じるなら」と承諾。心境小説の金字塔といわれる名作の主人公を繊細に演じている。

4月7日(水) 〜13日(火)

如何なる星の下に

1962年(S37)/東京映画/カラー/117分

『如何なる星の下に』写真

©東宝

■原作:高見順/脚本:八住利雄/撮影:岡崎宏三/美術:伊藤熹朔/音楽:平岡精二
■出演:山本富士子、森繁久彌、池部良、池内淳子、大空真弓、淡路恵子、加東大介、山茶花究、西村晃、三益愛子

高見順の戦前の小説を、脚色の八住利雄が戦後のできごとに改変。佃島のおでん屋を舞台に、投げやりな生活を送る亭主や酒乱の女房、そして美しい三人姉妹のやるせない人生模様が綴られる。今はなき東京の風景もみもの。

4月11日(日) 〜13日(火)

1953年(S28)/大映東京/白黒/104分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

『雁』写真

©KADOKAWA 1953

■原作:森鴎外/脚本:成澤昌茂/撮影:三浦光雄/美術:伊藤熹朔、木村威夫/音楽:團伊玖磨
■出演:高峰秀子、芥川比呂志、宇野重吉、東野英治郎、飯田蝶子、浦辺粂子、小田切みき、三宅邦子

明治の東京、無縁坂。老父を養うため高利貸しの妾になった娘が、帝大の医学生に報われぬ想いを寄せる──。薄倖のヒロインお玉に高峰秀子、美男子・岡田に芥川比呂志が扮して、ロマンの香気漂う鴎外文学の神髄に挑む。

4月11日(日) 〜17日(土)

新・夫婦善哉

1963年(S38)/東京映画/白黒/118分

『新・夫婦善哉』写真

©東宝

■原作:織田作之助、上司小剣/脚本:八住利雄/撮影:岡崎宏三/美術:伊藤熹朔/音楽:團伊玖磨
■出演:森繁久彌、淡島千景、淡路恵子、浪花千栄子、山茶花究、小池朝雄、三木のり平、八千草薫 傑作『夫婦善哉』から八年ぶりに製作された後日譚的作品。蝶子は雇われ女将として小料理屋を任されているが、柳吉のほうは相変わらずの道楽ぶり──。本作でも実に息ぴったりな森繁久彌&淡島千景。名台詞「頼りにしてまっせ」も再登場。

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