12月17日(火)〜23日(月)

恐竜・怪鳥の伝説

1977年(S52)/東映京都/カラー/92分

『恐竜・怪鳥の伝説』写真

©東映

■監督:倉田準二/脚本:伊上勝、松本功、大津一郎/撮影:塩見作治/美術:雨森義允/音楽:八木正生
■出演:沢野火子、清島智子、野口貴史、林彰太郎

海外配給を見込み、当時流行の兆しを見せていた猛獣パニックに東映お家芸の特撮を加味した異色作。『仮面の忍者 赤影』でも辣腕を振るった倉田準二監督の感性が爆発する中、ジープを飛ばし、水中探索に果敢に挑む渡瀬恒彦の雄姿は必見!(佐藤)

12月21日(土)〜23日(月)

せんせい

1989年(H1)/トムソーヤ企画/カラー/119分 ◯国立映画アーカイブ所蔵作品

『せんせい』写真

写真:国立映画アーカイブ所蔵

■監督:山城新伍/脚本:重森孝子/撮影:鈴木耕一/美術:北川弘/音楽:津島利章
■出演:松方弘樹、梅宮辰夫、千葉真一、北大路欣也、山城新伍、南果歩

懐かしのCM「バブルスター」で「トムソーヤたち」として黒光りする肉体をさらしていた往年の東映実録路線のスターたちが集結。下町の教師たちを演じる、ド直球の人情ドラマ。様々な要因で再上映されなかったお宝作品の封印が解かれる!(山本)

12月21日(土)〜27日(金)

安藤組外伝 人斬り舎弟

1974年(S49)/東映東京/カラー/93分

『安藤組外伝 人斬り舎弟』写真

©東映

■監督:中島貞夫/原作:安藤昇/脚本:松田寛夫/撮影:仲沢半次郎/美術:藤田博/音楽:広瀬健次郎
■出演:安藤昇、菅原文太、梅宮辰夫、片桐夕子、成田三樹夫

「実録安藤組」シリーズを継承した外伝の第一弾。菅原文太が、実在した伝説のヤクザ・花形敬をモデルにした日向謙を演じる。渡瀬恒彦はその舎弟・津吹哲也を演じ、イキのいい技斗を披露。「電波人間タックル」こと岡田京子のデビュー作。(山本)

12月24日(火)〜27日(金)

男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎

1984年(S59)/松竹/カラー/102分

『男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎』写真

©1984 松竹株式会社

■監督・原作・脚本:山田洋次/脚本:朝間義隆/撮影:高羽哲夫/美術:出川三男/音楽:山本直純
■出演:渥美清、中原理恵、佐藤B作、秋野太作、倍賞千恵子

山田洋次監督の人情喜劇ワールドに渡瀬恒彦という「異物」が混入したら……?サーカスのバイク乗り・トニーを演じた渡瀬。渥美清との絡みはわずかの時間だったが、緊張感に満ちた邂逅だった。マドンナにカタギの生き方を勧める寅が切ない。(山本)

12月24日(火)〜30日(月)

一杯のかけそば

1992年(H4)/エフエム東京、ソニー・ミュージックエンタテインメント、東北新社、北海道放送、キネマ東京、電通/カラー/99分

『一杯のかけそば』写真

©1992 DENTSU INC.

■監督:西河克己/原作:栗良平/脚本:永井愛/撮影:高村倉太郎/美術:佐谷晃能/音楽:渡辺俊幸
■出演:市毛良枝、泉ピン子、鶴見辰吾、奥村公延、池波志乃

平成初期に社会現象を巻き起こした童話を元にした人情ドラマ。「感動の押しつけ」にもなりかねない内容を、ベテランスタッフと実力派演技陣が地に足のついた作品に仕上げた。頑固だが人間味のある蕎麦屋のおやじを演じる渡瀬恒彦が絶品。(山本)

12月24日(火)〜30日(月)

鉄と鉛 STEEL&LEAD

1997年(H9)/東映ビデオ/カラー/97分

『鉄と鉛 STEEL&LEAD』写真

©1998 東映ビデオ株式会社

■監督・脚本:きうちかずひろ/撮影:仙元誠三/美術:今村力/音楽:Fuji-Yama
■出演:成瀬正孝、岸本祐二、酒井彩名、佐藤蛾次郎、平泉成、竹中直人

きうちかずひろ監督、仙元誠三撮影監督による漆黒の闇が美しい映像──生命のタイムリミットを宣言された中年探偵が命賭けで突っ走る!監視役のヤクザ 成瀬正孝との奇妙な友情も熱い!渡瀬恒彦渾身のハードボイルドアクション!!(佐藤)

12月28日(土)〜30日(月)

狂った野獣

1976年(S51)/東映京都/カラー/78分

『狂った野獣』写真

©東映

■監督・脚本:中島貞夫/脚本:大原清秀、関本郁夫/撮影:塚越堅二/美術:森田和雄/音楽:広瀬健次郎
■出演:星野じゅん、川谷拓三、片桐竜次、室田日出男

生誕八〇年特集の最後を飾るのはこの作品しかない。生身で表現する極限のアクション。まさに「狂犬役者」渡瀬恒彦の代表作だと断言する。この撮影のために大型免許を取得し、決死のバス横転スタントに自ら挑戦した渡瀬の役者魂に脱帽だ。(山本)

text by 山本俊輔(作家・映画監督)、佐藤洋笑(ライター)

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