2024年4月14日(日)〜5月18日(土)ラピュタ阿佐ケ谷
●作品解説 1 / 2
●上映スケジュール
●料金・インフォメーション
前田陽一は軍国少年だった。軍歌に郷愁を抱いた。その一方で、何もかも無くなってさっぱりした焼け跡の風景に憧れた。右翼とか左翼とか人間を区分けすることを嫌悪した。助監督時代は吉田喜重・大島渚についた。その政治的観念的芸術的立派さに脱帽しながら、もっと「遊び」があればなあと、かすかにぼやいた。監督になると、処女作を除いて自分の出した企画はことごとく潰される。会社から与えられたものはろくでもないものばかり。だったらその中で遊んでやろう! 居直るように“反マジメ精神”を注入した喜劇を連発した。それが独特のアナーキーな笑いを生んだ。時として、あまりの脱力な展開に、これはもうダメかとあきらめかけた瞬間、ポンと弾けた笑いを炸裂させる時もあるから油断ならない。「私のちっぽけな誇りは文芸大作だけは作らないことである」───この言葉を座右の銘(?)にしながら、だらしなくて、こっけいで、いとおしい人間たちを蠢めかせた。
text by 北里宇一郎(脚本家)
協力:松竹株式会社、東宝株式会社、ギャガ株式会社、国立映画アーカイブ
トークイベント
●4月16日(火)トークイベント※
12:40『にっぽん ぱらだいす』上映後
ゲスト:香山美子さん
聞き手:北里宇一郎さん(脚本家)
●4月21日(日)トークイベント※
14:20『虹をわたって』上映後
ゲスト:日色ともゑさん
聞き手:北里宇一郎さん
●4月24日(水)舞台挨拶
19:00『土佐の一本釣り』上映後
ゲスト:加藤純平さん
●4月26日(金)トークイベント※
14:00『喜劇 右むけェ左!』上映後
ゲスト:なべおさみさん
聞き手:北里宇一郎さん
●4月28日(日)トークイベント※
18:20『喜劇 昨日の敵は今日も敵』上映後
ゲスト:なべおさみさん
聞き手:北里宇一郎さん
●5月18日(土)トークイベント※
16:20『神様のくれた赤ん坊』上映後
ゲスト:南部英夫さん
聞き手:北里宇一郎さん
※印の付いたイベントは特別料金になります。
・料金:1,700円均一
・招待券はご利用いただけません。