上映スケジュール | ラピュタ阿佐ヶ谷
2月25日(水) 〜3月3日(火)
1956年(S31)/東宝/白黒/117分
©TOHO CO.,LTD.
■監督:成瀬巳喜男/原作:幸田文/脚本:田中澄江、井手俊郎/撮影:玉井正夫/美術:中古智/音楽:斎藤一郎 ■出演:田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、杉村春子、岡田茉莉子、粟島すみ子、中北千枝子、宮口精二、加東大介
大川端近くの芸者置屋を舞台に、女中の視点から、移ろいゆく芸者たちの日常を描いた名篇。抑えた演出で錚々たる女優陣の個性を引き立たせ、機微に富んだ女の世界をたち上らせる。監督の手腕と女優の芸がみごとに結実した奇跡的な一本。 ▲
上映スケジュール
1961年(S36)/松竹京都/カラー/96分
©1961 松竹株式会社
■監督・脚本:大庭秀雄/原作:近松秋江/脚本:斎藤良輔/撮影:石本秀雄/美術:芳野尹孝/音楽:池田正義 ■出演:山本富士子、佐田啓二、岩下志麻、千之赫子、浪花千栄子、清川虹子、山田百合子、川津祐介
祇園の芸妓、園(山本)には、旦那と愛人がいたが、東京から訪れた山岡(佐田)と出会い、心が乱れていく──。風情ある京都の街並みを背景に、哀愁ただよう大人の恋愛を巧みに描き出す。脇を固める役者らも絶妙な配役で楽しませてくれる。 ▲
3月1日(日) 〜3日(火)
1965年(S40)/東京映画/白黒/107分 ○東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品
■監督:豊田四郎/原作:水上勉/脚本:八住利雄/撮影:岡崎宏三/美術:伊藤熹朔/音楽:芥川也寸志 ■出演:若尾文子、大空真弓、山茶花究、乙羽信子、中村賀津雄、沢村貞子、春川ますみ、浪花千栄子、大辻伺郎
北陸地方の小さな娼家で、無償の愛を捧げ続けた薄幸の遊女・雛千代の半生を描く。水上勉原作のヒロインでは常連、若尾文子の神々しいまでの美貌は絶品で、岡崎宏三のカメラが映し出す若狭湾・小浜の風景も素晴らしい珠玉作。 ▲
3月1日(日) 〜7日(土)
1963年(S38)/大映東京/カラー/80分 ※16mm
©1963 KADOKAWA
■監督:富本壮吉/原作:斎藤米二郎/脚本:下飯坂菊馬/撮影:小原譲治/美術:井上章/音楽:広瀬健次郎 ■出演:叶順子、橘喜久子、宮島健一、中村鴈治郎、清川玉枝、川崎敬三、石井竜一、八波むと志、左卜全、上田吉二郎
唖と偽り、秋葉川温泉で一番の売れっ子となった芸者・しめ香が繰り広げる泣き笑いの恋模様──。数年ぶりに再会した中学校教師(川崎)との恋の行方やいかに!?がめつくてチャッカリ、でもどこか憎めない芸者を叶順子が魅力的に演じている。 ▲
3月4日(水) 〜10日(火)
1987年(S62)/東映京都/カラー/133分
©東映
■監督:五社英雄/原作:斎藤真一/脚本:中島貞夫/脚本構成:笠原和夫/撮影:森田富士郎/美術:西岡善信/音楽:佐藤勝 ■出演:名取裕子、二宮さよ子、藤真利子、西川峰子、かたせ梨乃、竹中直人、根津甚八
吉原を舞台に、五人の女郎の壮絶な人生を豪華絢爛な色彩感覚で描く。遊郭の街並みを再現した大規模なセットは圧巻で、個性派女優らの烈しく火花を散らす演技に息をのむ。女の情念をスクリーンに叩き付ける五社美学の結晶ともいうべき一大絵巻。 ▲
1974年(S49)/日活/カラー/79分
©日活
■監督・脚本:神代辰巳/原作:清水一行/撮影:姫田真佐久/美術:横尾嘉良 ■出演:宮下順子、丘奈保美、中島葵、絵沢萠子、芹明香、吉野あい、蟹江敬三、江角英明、前野霜一郎、河野弘、織田俊彦、高橋明、殿山泰司
年末年始の数日間を娼家で過ごす女たちの群像劇。人間のどうしようもない性を奔放自在な語り口で描き、ユーモアとペーソスを漂わせる。身ひとつで生きる娼婦らのそれぞれのエピソードがなんとも愛おしい傑作ロマンポルノ。 ▲
3月8日(日) 〜14日(土)
1957年(S32)/大映東京/カラー/98分
©1957 KADOKAWA
■監督:吉村公三郎/原作:島田清次郎/脚本:新藤兼人/撮影:中川芳久/美術:間野重雄/音楽:伊福部昭 ■出演:川口浩、野添ひとみ、田中絹代、殿山泰司、香川京子、川崎敬三、清水将夫、三宅邦子、佐分利信、山茶花究
金沢の田舎町で、母とともに遊郭・春風楼で暮らす平一郎(川口)は富豪の娘・和歌子(野添)と恋に落ちるが、周囲の激しい反対に合い…。身分違いの恋を描いた青春映画で、平一郎に片思いをする娼妓(香川)のエピソードもまた心にしみる。 ▲
1968年(S43)/大映京都/白黒/78分
©1968 KADOKAWA
■監督:森一生/脚本:浅井昭三郎/撮影:武田千吉郎/美術:西岡善信/音楽:鏑木創 ■出演:安田道代、田村正和、長谷川待子、三木本賀代、浜田ゆう子、菅井一郎、江守徹、小松方正、毛利郁子、小林直美、宇田あつみ
死んだ父の借金を返すため、江戸吉原に足を踏み入れたお夏(安田)は、父を追いつめた男の存在を知り、復讐心を燃え上がらせる──。遊郭の異様なしきたり、情欲が渦巻く人間模様を絡めながら、女の底力を迫力のうちに描いた一篇。 ▲
3月11日(水) 〜14日(土)
1957年(S32)/日活/白黒/110分
■監督・脚本:川島雄三/脚本:田中啓一、今村昌平/撮影:高村倉太郎/美術:中村公彦、千葉一彦/音楽:黛敏郎 ■出演:フランキー堺、左幸子、南田洋子、石原裕次郎、芦川いづみ、金子信雄、山岡久乃、菅井きん、小沢昭一
古典落語に材をとり、幕末の乱世を軽妙に渡り歩く佐平次(フランキー)を通じて、庶民のバイタリティ溢れる粋な姿を活写。廓で起こる滑稽な騒動の数々に、そこはかとなく漂うニヒリズム。浮世での寄る辺ない人々を描きだす、奇才・川島雄三の傑作コメディ。 ▲