シネマ紀行 京都ものがたり

■ 作品解説 / / /

『狂った野獣』写真

(c)東映

7月30日(水) 〜8月5日(火)

狂った野獣

1976年(S51)/東映京都/カラー/78分

■監督・脚本:中島貞夫/脚本:大原清秀、関本郁夫/撮影:塚越堅二/美術:森田和雄/音楽:広瀬健次郎  ■出演:渡瀬恒彦、川谷拓三、片桐竜次、星野じゅん、室田日出男、橘麻紀、中川三穂子、志賀勝、三上寛

まんまと宝石強奪に成功し、バスで逃亡中の男・速水。ところが、銀行強盗に失敗した二人組が乗り込んできて、車内はパニック状態に…。暴走バスが京都市内を猛スピードで大疾走!!全篇ノンストップの傑作アクション。

8月3日(日) 〜9日(土)

暖春

1965年(S40)/松竹/カラー/93分

■監督・脚本:中村登/原作:里見とん、小津安二郎/撮影:成島東一郎/美術:大角純一/音楽:山本直純  ■出演:岩下志麻、森光子、乙羽信子、太田博之、川崎敬三、長門裕之、有島一郎、倍賞千恵子、桑野みゆき

南禅寺界隈で小料理屋を営む母と、その娘・千鶴。娘は母の勧める縁談を嫌い、京都脱出を試みる…。原作は小津安二郎と里見 の共同によるもので、女性映画の名手・中村登が脚色、監督。古都に育った女の佇まいと人生の機微を詩情豊かに描く。

『二十歳の原点』写真

(c)東宝

8月3日(日) 〜9日(土)

二十歳の原点

1973年(S48)/東京映画/カラー/89分

■監督:大森健次郎/脚本:重森孝子、森谷司郎/原作:高野悦子/撮影:中井朝一/音楽:小野崎孝輔 ■出演:角ゆり子、大門正明、地井武男、鈴木瑞穂、福田妙子、高林由紀子、丹波義隆

昭和四十四年の京都。学園紛争の嵐の中で、自己を確立しようと格闘しながらも、理想と現実の狭間で苦しむ女子大生・悦子。彼女の孤独感は闘いの中でかえって深まっていく──。二十歳で鉄道自殺を遂げた高野悦子の日記をもとに映画化したもの。

8月6日(水) 〜12日(火)

京化粧

1961年(S36)/松竹京都/カラー/96分

■監督・脚本:大庭秀雄/脚本:斎藤良輔/撮影:石本秀雄/美術:芳野尹孝/音楽:池田正義  ■出演:山本富士子、佐田啓二、岩下志麻、千之赫子、浪花千栄子、清川虹子、川津祐介、藤山寛美

翻訳家の山岡は、京都で知りあった芸妓・園に強く惹かれ、恋に落ちる。しかし、二人の間に横たわる溝はあまりにも深く…。ひたむきな男の恋情にうちふるえる京女の悲恋を描いたメロドラマ。美しくも哀れな祇園の芸妓に扮した山本富士子が絶品。

『喜劇 特出しヒモ天国』写真

(c)東映

8月6日(水) 〜12日(火)

喜劇 特出しヒモ天国

1975年(S50)/東映京都/カラー/78分

■監督:森崎東/脚本:山本英明、松本功/原作:林征二/撮影:古谷伸/音楽:広瀬健次郎  ■出演:山城新伍、池玲子、芹明香、カルーセル麻紀、絵沢萠子、森崎由紀、藤原釜足、川谷拓三、殿山泰司

京都のストリップ劇場・A級京都を舞台にした人情喜劇。ひょんなことから劇場の支配人になってしまったセールスマンの昭平。彼が飛び込んだ世界の裏側には、複雑な男女の日常があった──。東映ならではの豪華な出演陣にも注目の一本。

8月10日(日) 〜16日(土)

女の園

1954年(S29)/松竹大船/白黒/141分

■監督・脚本:木下恵介/原作:阿部知二/撮影:楠田浩之/美術:中村公彦/音楽:木下忠司  ■出演:高峰秀子、高峰三枝子、岸恵子、久我美子、田村高廣、田浦正巳、井川邦子、金子信雄、東山千栄子

良妻賢母型子女の育成を目的とする京都の全寮制名門女子大学。学生たちはあらゆる面で、異常なまでに厳しい束縛を受けていた。そんな現状に堪えかねた彼女たちは、ついに自由を求めて立ちあがる!豪華女優陣の共演も見逃せない。

『893愚連隊』写真

(c)東映

8月10日(日) 〜16日(土)

893愚連隊

1966年(S41)/東映京都/白黒/88分

■監督・脚本:中島貞夫/原作:菅沼照夫/撮影:赤塚滋/美術:矢田精治/音楽:広瀬健次郎  ■出演:松方弘樹、荒木一郎、広瀬義宣、天知茂、高松英郎、ケン・サンダース、三島ゆり子、宮園純子

あらゆる小悪事をシノギにし、あがりは仲間で平等に分配。そんな戦後派チンピラに、死に損ないの戦中派ヤクザを絡ませ、彼らの野望がぶざまに挫折する様を活写。全篇ロケによる撮影が素晴らしく、生活感溢れる京都の街が浮き彫りにされる。

8月13日(水) 〜19日(火)

女の坂

1960年(S35)/松竹京都/カラー/107分

■監督:吉村公三郎/脚本:新藤兼人/原作:沢野久雄/撮影:宮島義勇/美術:大角純一/音楽:黛敏郎  ■出演:岡田茉莉子、佐田啓二、河内桃子、高千穂ひづる、森美樹、北上弥太朗、乙羽信子、中村鴈治郎

京銘菓の老舗“鍵村”の相続人として乗りこんできた現代娘・明恵が、伝統の生菓子づくりに若い情熱を燃やし、次第に京おんなとして成長していく姿を描く。美しい京都の街並みに映える、岡田茉莉子のはつらつとした存在感が魅力。