上映スケジュール | ラピュタ阿佐ヶ谷
6月18日(日)〜20日(火)
1971年(S46)/東映京都/カラー/91分
©東映
■監督:中島貞夫/脚本:野上龍雄/撮影:増田敏雄/音楽:山下毅雄 ■出演:菅原文太、伊吹吾郎、渡瀬恒彦、荒木一郎、小池朝雄、河津清三郎
菅原文太東映初主演の一匹狼が組織ヤクザと闘うシリーズの五作目。文太が癌で余命半年、大学出の文太に負けまいと組の幹部を目指す弟の伊吹吾郎、ノミ屋の渡瀬恒彦、足を引きずった童貞の荒木一郎、処女の花売り娘は首に痣、は野上か。火炎瓶の殴り込みは中島だろう。(荒井) ▲
上映スケジュール
6月18日(日)〜24日(土)
1961年(S36)/東映京都/カラー/85分
■監督:沢島忠/脚本:野上龍雄、鷹沢和善/撮影:山岸長樹/音楽:米山正夫 ■出演:美空ひばり、鶴田浩二、高田浩吉、山形勲、田中春男、星十郎
殿様の求愛を夢見る村娘のひばり。現れた鶴田浩二はニセ殿様。白馬の王子様が現状を変えてくれることはない。あくまで自分。ひばりが変わり、鶴田も世界も変わる。ひばり映画にも滲む野上節。ひばりに釣られ鶴田も師匠の高田浩吉も歌い踊る。鶴田のミュージカル!(井上) ▲
1963年(S38)/東映京都/カラー/90分
■監督:マキノ雅弘/原作:長谷川伸/脚本:野上龍雄/撮影:吉田貞次/音楽:斎藤一郎 ■出演:大川橋蔵、丘さとみ、長門裕之、進藤英太郎
長谷川伸の『刺青奇偶』を大胆に脚色し、母ものに。マザコン野上の面目躍如。昔は原作と映画は別という割り切りがあったのか。話の展開は読めるのに、ハラハラさせ泣かせる。この娯楽に徹した積み重ねが地肩を作り、後年の傑作群を生み出すのだろう。脚色の教科書。(井上) ▲
6月21日(水)〜27日(火)
1964年(S39)/東映京都/カラー/98分
■監督:マキノ雅弘/脚本:笠原和夫、村尾昭、野上龍雄/撮影:三木滋人/音楽:斎藤一郎 ■出演:高倉健、中村錦之助、松方弘樹、長門裕之
主役の予定だった中村錦之助がイヤだと言い出して、主役は高倉健になるが、高倉が主役ならワンシーン出てもいいと錦之助が言うので、脚本チームは流れ者の客人を作る。客人が途中殴り込みでやられ、高倉がラストでやり返すというシリーズの定型がこの時にできる。(荒井) ▲
1967年(S42)/日活/カラー/93分
©日活
■監督・脚本:江崎実生/脚本:野上龍雄、石森史郎/撮影:横山実/音楽:伊部晴美 ■出演:石原裕次郎浅丘ルリ子、二谷英明、太田雅子、佐野浅夫
ムードアクションの職人・江崎実生が日活末期に放った奇跡的一発。裕次郎と再会後のルリ子の台詞「悪い女と思われたまま、あの人の前からいなくなりたかったの」が光る。この作品が名作と評価されないのは、『カサブランカ』なる先駆者があったからに過ぎない。(佐伯) ▲
6月25日(日)〜7月1日(土)
1963年(S38)/東映京都/カラー/91分
■監督:工藤栄一/脚本:野上龍雄/撮影:鈴木重平/音楽:広瀬健次郎 ■出演:大川橋蔵、入江若葉、丘さとみ、渡辺文雄、進藤英太郎、山形勲
『十三人の刺客』の直前の工藤栄一監督作。集団時代劇ならぬ集団人情劇。脚本によって、ここまで作風が変わるのか。町奉行の息子の橋蔵は役所仕事が嫌になり下町長屋へ。しかし身分の差は簡単には埋まらない。そのシビアさ。野上の徹底した下からの目線が際立つ。(井上) ▲
1974年(S49)/東映京都/カラー/97分
■監督:中島貞夫/原案:美能幸三/脚本:野上龍雄/撮影:赤塚滋/音楽:広瀬健次郎 ■出演:松方弘樹、若山富三郎、梅宮辰夫、渡瀬恒彦
着流し任侠ものでは主役を張れなかった松方弘樹が脱獄を繰り返す凶悪犯を演じた話題作。ギラギラ過ぎる半生を97分に収める脚本構成、三国人の牛の密殺エピソードを通じて妹・大谷直子との出生話を端的に描く野上技術。公権力には勝つが進駐軍には負ける。悔しい。(佐伯) ▲
6月28日(水)〜7月4日(火)
1969年(S44)/東映京都/カラー/99分
■監督:山下耕作/脚本:野上龍雄/撮影:鈴木重平/音楽:木下忠司 ■出演:藤純子、高倉健、若山富三郎、桜町弘子、藤山寛美、金子信雄
堅気の女性の侠気を描くシリーズの第一作。『昭和残侠伝 死んで貰います』に匹敵する高倉・藤の大悲恋劇。惹かれ合う芸者と炭鉱夫を描きながらも労働の意義を描き争議へ。クライマックスのカットバックは労働者の意地であり、芸者の子に生まれた野上の母への思いか。(田中) ▲
作品紹介:荒井晴彦、佐伯俊道、田中貴大、井上淳一
1 / 2 / 3