5月30日(日) 〜6月1日(火)

明日をつくる少女

1958年(S33)/松竹大船/白黒/83分

『明日をつくる少女』写真

©1958 松竹株式会社

■監督:井上和男/原作:早乙女勝元/脚本:馬場当、山田洋次/撮影:森田俊保/美術:浜田辰雄/音楽:脇則之
■出演:桑野みゆき、山本豊三、瞳麗子、渡辺文雄、九條映子、草薙幸二郎、伊藤雄之助、清川虹子、殿山泰司

早乙女勝元原作『ハモニカ工場』を山田洋次と馬場当が脚色。荒川土手近くのハモニカ工場で働く桑野みゆきは、貧しくとも明るく前向きに生きている。工場で働く仲間たちとの悲喜こもごもを、爽やかに描いた町工場映画の佳作。

5月30日(日) 〜6月5日(土)

月給¥13.000.

1958年(S33)/松竹大船/白黒/99分

『月給¥13.000.』写真

©1958 松竹株式会社

■監督・脚本:野村芳太郎/脚本:山田洋次/撮影:井上晴二/美術:逆井清一郎/音楽:木下忠司
■出演:南原伸二、田村高廣、杉田弘子、渡辺文雄、石濱朗、中川弘子、朝丘雪路、小坂一也、三井弘次、三好栄子、宮口精二、中村是好

野村芳太郎と山田洋次の共同脚本によるサラリーマン映画。高度成長直前、東京のゴム会社に九州から転勤してきた、熱血社員・南原伸二(のちに宏治)が巻き起こす騒動の数々。登場人物が「魚介類」の名前にちなんだ微苦笑の会社喜劇。

5月30日(日) 〜6月5日(土)

眼の壁

1958年(S33)/松竹大船/白黒/95分

『眼の壁』写真

©1958 松竹株式会社

■監督:大庭秀雄/原作:松本清張/脚本:高岩肇/撮影:厚田雄春/美術:芳野尹孝/音楽:池田正義
■出演:佐田啓二、鳳八千代、高野真二、朝丘雪路、渡辺文雄、多々良純、西村晃、左卜全、宇佐美淳也、永井智雄、三津田健

松本清張が「週刊読売」に原作を連載中に映画化が決定された。電機メーカーの会計課長が手形詐欺に遭って自殺。その部下・佐田啓二が事件の真相を探るうちに、連続殺人事件へと発展する。大庭秀雄の端正な演出による清張ミステリー。

6月2日(水) 〜8日(火)

炎の氷河

1957年(S32)/松竹大船/カラー/107分

『炎の氷河』写真

©1957 松竹株式会社

■監督:穂積利昌/原作:船山馨/脚本:猪俣勝人/撮影:西川亨/美術:熊谷正雄/音楽:万城目正
■出演:杉田弘子、高橋貞二、川喜多雄二、中川弘子、伊吹友木子、朝丘雪路、片山明彦、野村浩三、柳永二郎、坂本武

「小説サロン」連載の船山馨の原作を猪俣勝人が脚色。医学生・杉田弘子が父の倒産自殺で人生設計が狂い、恋人の医師・高橋貞二と別れ、株商人・多々良純と結託して復讐計画を立てる。その生々流転を描いた松竹メロドラマの極北。

6月2日(水) 〜8日(火)

素晴らしき十九才

1959年(S34)/松竹大船/カラー/98分

『素晴らしき十九才』写真

©1959 松竹株式会社

■監督:番匠義彰/脚本:笠原良三/撮影:生方敏夫/美術:逆井清一郎/音楽:牧野由多可、広瀬健次郎
■出演:津川雅彦、瞳麗子、小坂一也、渡辺文雄、九條映子、三井弘次、水戸光子、須賀不二夫、桂小金治、大泉滉、岡田茉莉子

才気溢れる番匠義彰による津川雅彦の音楽青春映画。脚本は「若大将」の生みの親・笠原良三。学生バンド“シックスロビンス”が巻き起こす騒動の数々。中村八大、渡辺晋、白木秀雄、ザ・ピーナッツ、マヒナスターズらがゲストで登場!

6月6日(日) 〜8日(火)

子供の眼

1956年(S31)/松竹大船/白黒/85分 ○国立映画アーカイブ所蔵作品

『子供の眼』写真

©1956 松竹株式会社 写真:国立映画アーカイブ所蔵

■監督:川頭義郎/原作:佐多稲子/脚本:松山善三/撮影:楠田浩之/美術:平高主計/音楽:木下忠司
■出演:高峰秀子、高峰三枝子、芥川比呂志、大木実、丹阿弥谷津子、設楽幸嗣、滝花久子、笠智衆、三遊亭金馬

芥川比呂志が歯科医・高峰三枝子と再婚するが、息子・設楽幸嗣の世話を見るのは叔母・高峰秀子。父の名古屋転勤が決まり、やがて叔母に縁談が持ち上がる。俊才・川頭義郎が子供の眼を通して「本当の幸福」をテーマに描いた秀作。

6月6日(日) 〜12日(土)

真昼の罠

1960年(S35)/松竹大船/白黒/89分

『真昼の罠』写真

©1960 松竹株式会社

■監督・脚本:八木美津雄/撮影:小原治夫/美術:熊谷正雄/音楽:木下忠司
■出演:佐々木功、岩下志麻、安井昌二、南原宏治、小笠原省吾、沢村貞子、日比野恵子、柏木優子、加藤嘉、織田政雄、十朱久雄、植村謙二郎

八木美津雄のデビュー作。和製プレスリーとして人気のロカビリー歌手・佐々木功が、若いエネルギーを持て余しているトラック運転手を演じた。ドライなタッチの異色活劇。主人公が一途に惚れるヒロインを岩下志麻がフレッシュに好演。

6月9日(水) 〜12日(土)、16日(水) 〜19日(土)

1956年(S31)/松竹大船/白黒/94分 ※16mm

『涙』写真

©1956 松竹株式会社

■監督:川頭義郎/脚本:楠田芳子/撮影:楠田浩之/美術:平高主計/音楽:木下忠司
■出演:若尾文子、佐田啓二、石濱朗、田村高廣、杉田弘子、東野英治郎、山本和子、中川姿子、明石潮、末永功、岸輝子、夏川静江

木下惠介門下の川頭義郎の傑作。木下の故郷・浜松でロケ。楽器工場で働く、薄幸の少女・若尾文子と石濱朗の悲しい初恋。その後見合い結婚したヒロインの心の動きを丁寧に描いた、多幸感溢れる美しい作品。脚本は木下の妹・楠田芳子。

6月9日(水) 〜15日(火)

ハイ・ティーン

1959年(S34)/松竹大船/白黒/107分

『ハイ・ティーン』写真

©1959 松竹株式会社

■監督:井上和男/原作:上田平雄/脚本:山内久/撮影:長岡博之/美術:浜田辰雄/音楽:真鍋理一郎
■出演:佐田啓二、桑野みゆき、杉浦直樹、三上真一郎、瞳麗子、小林トシ子、青山京子、片桐真二、山茶花究、東野英治郎

新任高校教師・佐田啓二が不良生徒ばかりのクラスを担当。生徒が抱える現実の厳しさ。様々な問題に直面しながら、次第に生徒との信頼関係を築いていく。そんな教師に恋をする問題児・桑野みゆきのヒロインの溌剌とした魅力!

6月9日(水) 〜15日(火)

大穴

1960年(S35)/松竹京都/白黒/98分

『大穴』写真

©1960 松竹株式会社

■監督:内川清一郎/原作:黒岩松次郎/脚本:菊島隆三/撮影:太田喜晴/美術:水谷浩/音楽:佐藤勝
■出演:杉浦直樹、芳村真理、清川虹子、花菱アチャコ、山茶花究、左卜全、春川ますみ、上田吉二郎、小川虎之助

団鬼六の初期のペンネーム・黒岩松次郎の同名小説を菊島隆三が脚色。何事にも計算高いドライな大学生・杉浦直樹が、実業家を相手に、あの手この手で株の仕手戦に挑む、痛快コメディ。元相撲取りの主人公の父を演じるのは花菱アチャコ。

解説:佐藤利明(娯楽映画研究家)

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