上映スケジュール | ラピュタ阿佐ヶ谷
Comment by 高田宏治
5月11日(日) 〜17日(土)
1982年(S57)/東映、俳優座映画放送/カラー/146分
©東映
■監督:五社英雄/原作:宮尾登美子/脚本:高田宏治/撮影:森田富士郎/音楽:菅野光亭 ■出演:仲代達矢、夏目雅子、岩下志麻、夏木マリ、新藤恵美、中村晃子、山本圭、室田日出男、夏木勲、梅宮辰夫、丹波哲郎
五社さんは毎晩ホンのことで京都から一時間二時間、と長電話をかけてくる人で、セリフは徹底的にやり合うた。もうあんな型破りな監督、出てこうへんやろ。難航した松恵役に夏目雅子さんが現れて、「これや!文句なしや!」思うた。 ▲
上映スケジュール
1970年(S45)/東映京都/カラー/89分
■監督:鈴木則文/脚本:高田宏治/撮影:わし尾元也/美術:井川徳道/音楽:津島利章 ■出演:若山富三郎、伊吹吾郎、春川ますみ、清川虹子、遠藤辰雄、菅井一郎、天津敏、関山耕司、潮健児、長谷川弘、武智豊子、藤純子
『緋牡丹博徒』にちょび髭の熊がゲストで出るんやけど、今度はその逆で、熊虎が主役で純子さんがゲスト、というのを作ったんがこれ。富さんと純子さんがええねん。お竜さんの登場シーンで「待ってました!」の声かけてや。 ▲
5月14日(水) 〜20日(火)
1968年(S43)/東映京都/カラー/92分
■監督:小沢茂弘/脚本:村尾昭、高田宏治/撮影:山岸長樹/美術:矢田精治/音楽:津島利章 ■出演:鶴田浩二、若山富三郎、中村玉緒、時美沙、遠藤辰雄、天津敏、汐路章、石井富子、藤山直子、沢彰謙、上田吉二郎
中村玉緒のモデルは実在の京都祗園の芸伎はんや。丸腰のまま取り囲まれた鶴田を洋食屋の二階から見てた玉緒が傘投げて助けたる。そいでケガした鶴田の腕を玉緒が着物を引き裂いて結わう……小沢さんの隠れた名作ちゃうか。 ▲
1985年(S60)/東宝映画/カラー/102分
©東宝
■監督:大林宣彦/原作:大山和栄/脚本:関本郁夫、桂木薫/撮影:宝田武久/美術:薩谷和夫/音楽:宮崎尚志 ■出演:紺野美沙子、浅野温子、沢口靖子、富田靖子、尾美としのり、宮川一朗太、横山美樹、入江若葉、竹脇無我
これはぼくの別名、桂木薫で書いたんや。大林監督がぼくのホンにないセリフを撮影台本に書きよってな。それで大喧嘩になったんや。それでも、京都の四季折々、あれはよう撮れてたなあ。ほんまに美しい、大林版『細雪』やった。 ▲
5月18日(日) 〜24日(土)
1967年(S42)/東映京都/カラー/89分
■監督:鈴木則文/脚本:村尾昭、高田宏治/撮影:山岸長樹/美術:矢田精治/音楽:斎藤一郎 ■出演:村田英雄、天知茂、北島三郎、藤純子、遠藤辰雄、名和宏、中山昭二、天津敏、江幡高志、明石潮、徳大寺伸、鶴田浩二
昭和四十年代初めは任侠モノやりはじめたホンマ初期のころや。この時代の浪曲はまさに国民芸能、村田英雄さんは国民的な大スターやった。劇中で歌う曲は村田さんにまかせて、肩の凝らない任侠モノを(鈴木)則文監督と楽しんで作った。 ▲
1975年(S50)/東映京都/カラー/82分
■監督:小沢茂弘/脚本:志村正浩、高田宏治/撮影:塚越堅二/美術:佐野義和/音楽:津島利章 ■出演:千葉治郎(矢吹二朗)、千葉真一、志穂美悦子、渡瀬恒彦、鈴木正文、小泉洋子、堀越陽子、大塚剛、金田龍之介
『ザ・カラテ』が当たって“合気道の父”植芝盛平の若き日々を矢吹二朗初主演でやれいう企画が来た。これは荒唐無稽なカラテ映画と違うて、矢吹が道をもとめて武者修行する正統的なドラマや。これはかなりのレアもんやで。 ▲
5月21日(水) 〜27日(火)
1989年(H1)/東映京都/カラー/119分
■監督:降旗康男/原作:家田荘子/脚本:高田宏治/撮影:木村大作/美術:井川徳道/音楽:三枝成彰 ■出演:三田佳子、かたせ梨乃、萩原健一、丹波哲郎、成田三樹夫、坂上忍、田中隆三、小西博之、芦川よしみ
三田さんがホン読んで「もうちょっといい啖呵ないの?」っていうんで、サウナで一晩うんうん唸って考えたんや。後で三田さんから五万円の商品券いただいてカシミアのマフラー買うたんやけどすぐ風呂屋の棚で盗まれたんが忘れられへん。 ▲
5月21日(水) 〜6月3日(火)
1977年(S52)/東映京都/カラー/98分
■監督:深作欣二/脚本:高田宏治/撮影:中島徹/美術:井川徳道/音楽:津島利章 ■出演:松方弘樹、千葉真一、野川由美子、高橋洋子、地井武男、小林稔侍、矢吹二朗、伊吹吾郎、成田三樹夫、中谷一郎、西村晃、ハナ肇
いま考えると、作サンが「仁義なき…」でやり残したもんを、全部ここへ叩き込みたかったんやないか思う。北陸ちゅう厳しい風土に、ヒーローを立たせたかったんやろな。作サンの映画ん中で、ぼくはこれが一番好きや。 ▲
5月25日(日) 〜31日(土)
1969年(S44)/東映京都/カラー/97分
■監督:工藤栄一/脚本:高田宏治/撮影:鈴木重平/美術:雨森義允/音楽:津島利章 ■出演:若山富三郎、大木実、伊吹吾郎、真山知子、土田早苗、天津敏、北村英三、潮健児、徳大寺伸、小池朝雄、中谷一郎、嵐寛寿郎
富さんは刀使わしたら日本一や。殺陣が上手でなぁ。この人の持ってる諧謔に満ちたユーモラスな味わいが絶品や。彼のひとり舞台やね。そこに工藤さんらしい人間的でエネルギッシュな演出が冴えた。スクリーンに映える映画や。 ▲