上映スケジュール | ラピュタ阿佐ヶ谷
Comment by 高田宏治
5月25日(日) 〜31日(土)
1967年(S42)/東映京都/カラー/89分
©東映
■監督・脚本:小沢茂弘/脚本:高田宏治/撮影:山岸長樹/美術:大門恒夫/音楽:渡辺宙明 ■出演:鶴田浩二、待田京介、石山健二郎、木暮実千代、橘ますみ、小松方正、人見きよし、江幡高志、若山富三郎、藤山寛美
九州各地の博奕を調べて回るうち、ギャラを全部スッてもうた。この映画に出てくるのは熊本の「たうさぎ」ちゅう博奕やね。このシリーズの華は鶴田浩二のセリフ回しや。鶴さんの口跡にはホンマほれぼれしたで。脚本家冥利につきた。 ▲
上映スケジュール
5月28日(水) 〜6月3日(火)
1972年(S47)/東映京都/カラー/89分
■監督:山下耕作/原作:今東光/脚本:高田宏治/撮影:山岸長樹/美術:井川徳道/音楽:八木正生 ■出演:小林旭、田中邦衛、渡瀬恒彦、土田早苗、弓恵子、遠藤辰雄、天津敏、北村英三、河津清三郎
大阪の、古い博奕打ちの親分に取材して、河内の、泥臭い、バイタリティーあふれるズッコケやくざを描いた。ぼくの子供時代も大阪の下町で過ごしたから、ぼくは大阪のイキのええセリフ書かせたら天下一品や。自画自賛やね。 ▲
6月1日(日) 〜7日(土)
1985年(S60)/東宝映画/カラー/128分
©東宝
■監督:蔵原惟繕/原作:立原正秋/脚本:高田宏治/撮影:椎塚彰/美術:樋口幸男/音楽:久石譲 ■出演:北大路欣也、三田佳子、古手川祐子、中尾彬、芦田伸介、岸田今日子、岡田英次、加賀まりこ、藤田敏八、田中隆三
脚本家の松田寛夫が「『道成寺』の鐘の中を描いたような映画や、ありがとう」いうて褒めてくれた。大詰で、桜吹雪の中を三田佳子さんが鬼女のように現れるシーンは蔵原美学の極みやね。この春、ラピュタの画面で観てみたい。 ▲
1998年(H10)/東映京都/カラー/116分
■監督:中島貞夫/原作:家田荘子/脚本:高田宏治/撮影:仙元誠三/美術:松宮敏之/音楽:栗山和樹 ■出演:岩下志麻、かたせ梨乃、とよた真帆、藤田朋子、中野若葉、細川ふみえ、愛川欽也、中条きよし、トミーズ雅
岩下志麻さんの「極妻」もいよいよこれで仕舞いや思うて、気合い入れて書いたんや。それに六人の女優さんの見せ場を作らんならん。師匠・比佐芳武さんから受け継いだ、東映オールスター映画の骨法がここに生きた思うわ。 ▲
6月4日(水) 〜10日(火)
1964年(S39)/東映京都/白黒/86分
■監督:倉田準二/原作:紙屋五平/脚本:高田宏治/撮影:わし尾元也/美術:吉村晟/音楽:鏑木創 ■出演:近衛十四郎、大友柳太朗、宗方奈美、河原崎長一郎、岡田千代、林真一郎、香川良介、北竜二、神戸瓢介
琵琶湖の外れのうらさびれた宿に取り残されて書いた、その恐怖がもろ映画に出てるわ。敵役や悪をいかに魅力的に描くかがぼくのテーマやけど、この幕屋大休はもっとも愛する悪役やね。倉田準二監督、一世一代の傑作ちゃうか。 ▲
1975年(S50)/東映京都/カラー/96分
■監督:山下耕作/脚本:高田宏治/撮影:赤塚滋/美術:井川徳道/音楽:青山八郎 ■出演:松方弘樹、若山富三郎、ジャネット八田、前田吟、春川ますみ、小泉洋子、森田めぐみ、殿山泰司、石橋蓮司、小松方正、沼田曜一、菅貫太郎
『大阪脱獄囚 非常線突破』いう題目で書いてたら、知らん間にこの題名に変えられてしもた。そしたら女性ファンに「こんなえげつないタイトルの映画作るようじゃおしまいね」なんていわれてフラれてもうた。みんな岡田茂社長のせいや。 ▲
6月8日(日) 〜14日(土)
1999年(H11)/TBS、東映ビデオ、高田事務所/カラー/107分
©1999 高田事務所
■監督:関本郁夫/原作:家田荘子/脚本:高田宏治/撮影:水巻祐介/美術:吉田孝/音楽:大島ミチル ■出演:高島礼子、斉藤慶子、東ちづる、三田村邦彦、原田大二郎、小松千春、白竜、佐川満男、六平直政、岩本恭生
これは脇連れ(脇役)が最高にええねん。関本監督は女描かせたらじつに上手い。彼の最高傑作ちゃうか。東ちづるが「やられてたまるか、くらえ!」いうて惚れた男の盾になって死んでいく、ホンマ震えが来るぐらいええ女や。 ▲
1975年(S50)/東映京都/カラー/92分
■監督:ふかさくきんじ/脚本:高田宏治/撮影:赤塚滋/美術:井川徳道/音楽:津島利章 ■出演:北大路欣也、太地喜和子、室田日出男、山城新伍、川谷拓三、小泉洋子、渡辺やよい、芹明香、松方弘樹、梅宮辰夫
タランティーノが作サンに次回作の話をしたとき、「もっとおもろい映画がある、これをリメイクしたらどや」と作サンが提案したのがこの映画やった。小粋なクライムアクションで、ラストはフランス映画みたいやったろ。大好きな映画や。 ▲
6月11日(水) 〜14日(土)
1976年(S51)/東映京都/カラー/95分
■監督:中島貞夫/脚本:高田宏治/撮影:増田敏雄/美術:佐野義和/音楽:津島利章 ■出演:松方弘樹、小林旭、丹波哲郎、梅宮辰夫、渡瀬恒彦、目黒祐樹、伊吹吾郎、成田三樹夫、片桐夕子、中原早苗、三上寛
ようこんだけ殺し合いばっかのホン書いた思うて、感心するわ。今ならよう書かんわ。大組織に立ち向かっていく、虫けらみたいな男らに肩入れして書いたホンや。中島貞夫の演出も絶好調やね。彼の映画の中でもこれが最高や思うわ。 ▲