作品解説 1 / 2 / 3 / 4 【モーニングショー】 岡崎作品における 銀幕のヒロイン 岡崎氏が女優を撮るときは独自の採点法を用いる。その女優を完璧に表現できた場合を10点満点とし、作品の質や女優の演技力、役柄を加味し、あらかじめ何点で撮るかを決めるのだ。演技力のある女優は5点で撮っても満点の表現が得られる。“美しく撮る”だけでない、キャメラワークに注目。 |
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御用金 1969年 フジテレビジョン=東京映画 124分 カラー ■製作:藤本真澄/監督:五社英雄/脚本:五社英雄、田坂啓/音楽:佐藤勝/美術:小島基司 ■出演:仲代達矢、中村錦之助、丹波哲朗、司葉子、浅丘ルリ子、東野英治郎 「対照的な2人の女性。それを演じた魅力的な2人の女優」 普通の時代劇ではない、五社監督独特のアクションドラマ。今だから言えるが三船敏郎の途中降板で撮り直しのドタバタもあった。対照的な役を演じる浅丘ルリ子と司葉子が光る作品。「鉄火場でサイコロをふる朝丘さんはほれぼれする芝居をしていた」。 |
お吟さま 1978年 宝塚映画 154分 カラー ■製作:松本常保、大志万恭子、下条宗夫/監督:熊井啓/脚本:依田義賢/音楽:伊福部昭 ■出演:志村喬、中野良子、梅野泰靖、高橋長英、岩崎加根子、中村吉右衛門、三船敏郎、伊藤孝雄 「大事なお吟さまを一生懸命になって撮りました」 田中絹代が演じた『お吟さま』とは違い、中野良子という女優の自由奔放さが際立つ『お吟さま』。ただ、彼女は熊井監督とは演技面で多少のくい違いがあったようだ。「まぁ、いろいろあったようだけど、キャメラマンの私はお吟さまよりで撮ってましたよ」。 |
甘い汗 1964年 東京映画 120分 白黒 ■製作:佐藤一郎、椎野英之/監督:豊田四郎/原作・脚本:水木洋子/音楽:林光/美術:水谷浩 ■出演:京マチ子、池内淳子、桑野みゆき、佐田啓二、小沢栄太郎、山茶花究、名古屋章、小沢昭一、市原悦子 「こんな京さんみたことない」 京はこの作品で毎日映画コンクールの女優主演賞を受賞。大映ではみせないような凄まじい演技に注目。実はこの映画の制作中に佐田氏が亡くなった。未撮影だった再会シーンは、円谷英二の特殊技術で別の人物に佐田氏の顔をのせてつくった。 |
その人は昔 1967年 東京映画 100分 カラー ■製作:椎野英之/監督・脚本:松山善三/音楽:船村徹/美術:朝倉摂、広瀬五郎 ■出演:舟木一夫、内藤洋子、山中康司、金子勝美、生方壮児 「日本の映画では珍しいつくり方をした」 俳優の歌唱力をスクリーンの中に入れ込んだ音楽映画。船村徹はこの映画のために作曲・作詞をしている。監督、音楽、キャメラマンが脚本づくりから参加したという珍しいケース。初々しい内藤洋子が非常に快適なテンポで歌っている。 |