第10回ラピュタアニメーションフェスティバル2010 世界の未知なるアニメーション作家たち

世界の未知なる作家たち

マッティ・キュット(エストニア) 68分/DVcam上映/日本語字幕つき

自由奔放なシュルレアリスム作家

1947年エストニア生まれ。絵画を学んだのち、平面、立体のスタジオでアニメーション制作に関わる。ドローイング、立体、CGなど素材にこだわらずに自己を追求するシュルレアリスティックな世界観が特徴。コミカルなオペラ劇の『薫製スプラットを太陽の下で焼く』、奇妙で愛らしいキャラクターが楽しい『リトル・リリィ』などマッティの代表作4作品です。

薫製スプラットを太陽の下で焼く

薫製スプラットを太陽の下で焼く 1992/24分/カラー
海の底に住んでいる不幸な男は、ある日、陸地に住む魚を捕まえる。魚は彼に3つ願いごとを叶えてあげると言うのだが──。人間の欲望をコミカルに描いたオペラ劇。

リトル・リリィ

リトル・リリィ 1994/16分/カラー
父親の言動の矛盾に腹をたてた少女リリィはハエと同じくらい小さくなるまで食べ物を拒否しつづける。カラフルなドローイングで描かれた奇妙で愛らしいキャラクターたちが楽しい。

アンダーグラウンド

アンダーグラウンド 1997/10分/カラー
マッティが初めてピクシレ−ションを劇中に使用した作品。3次元と2次元の世界とを行き来する不思議な浮遊感がみるものを魅了する。

ボタン・オデッセイ

ボタン・オデッセイ 2002/18分/カラー
ボタン君の冒険旅行。旅行の中で様々なもの出会うが次第に身ぐるみをはがされて──。ボタン君は一体どこへ流される!?

ジョルジュ・シュヴィツゲベル(スイス) 70分/Betacam上映

78回転
『78回転』 イカロスの飛翔
『イカロスの飛翔』 遠近法
『遠近法』

色彩をリズムとともに奏でる映像

1944年スイス生まれ。スイスの代表的な巨匠。グラフィックデザイナーとして活動する傍ら、アニメーションを制作する。ペインティングの筆跡を感じさせる独特の画面とテンポのよさが魅力的。ワルツやオペラなどの楽曲に合わせてめくるめく変化する映像は解放的で心地よい。これまでの作品群を一挙に上映いたします。

イカロスの飛翔 1974/3分/カラー
遠近法 1975/2分/カラー
オフサイド 1977/6分/カラー
フランケンシュタインの恍惚 1982/9分/カラー
78回転 1985/4分/カラー
ナクーニン 1986/6分/カラー
絵画の主題 1989/6分/カラー
破滅への歩み 1992/4分/カラー
鹿の一年 1995/5分/カラー
ジグザグ 1996/1分/カラー
フーガ 1998/7分/カラー
少女と雲 2000/4分/カラー
影のない男 2004/9分/カラー
2006/4分/カラー

デヴィッド・オライリー(ドイツ) 33分/DVcam上映/日本語字幕つき

プリーズ・セイ・サムシング
『プリーズ・セイ・サムシング』 黒の湖
『黒の湖』

新時代のデジタル・アニメーション

1985年アイルランド生まれ。現在はドイツ在住。ネコ(♀)とネズミ(♂)のキャラクターで男女のリアリティー溢れる日常を描いた『プリーズ・セイ・サムシング』(2009)はベルリン映画祭の短編部門で金熊賞を受賞し、若くして各国で注目を集める。今回、新作『黒の湖』も上映。 研ぎ澄まされた繊細な音楽と美しい映像は必見!

WOFL 2106 2006/3分15秒/カラー
アールジービーエックスワイゼット 2008/12分30秒/カラー
????? 2009/54秒/カラー
プリーズ・セイ・サムシング 2009/10分/カラー
黒の湖 2010/※6分30秒/カラー

※本作は2分の作品ですが作者の制作意図を考慮し、ループ再生しております。ご了承ください。

ギル・アルカベッツ(ドイツ) 61分/DVcam上映/日本語字幕つき

理知に富んだユーモアセンス

1957年イスラエル生まれ。現在はドイツに住み、個人のプロダクションで制作を続ける。知性とユーモアが感じられる作品が多く、シンプルなデザインが見事な構成力で展開していく様は圧巻。狼と羊とキャベツを無事に運ぶ方法をユーモアたっぷりに描く『ルビコン』、ダヴィンチの「最後の晩餐」をもとにした迫力ある仕上がりの『ザ・ダヴィンチ・タイムコード』など最新作を含めた10作品をお送りします。

ビッツブッツ

ビッツブッツ 1984/2分45秒/白黒
アルカベッツの初期の作品で、怪獣(?)の周りを歩く鳥。なんとか鳥を食べようとするのだが、鳥はうまくすり抜けて──。黒と白を活かした物語構成がみごと。

スワンプ

スワンプ 1991/11分/カラー
沼地すれすれを風船で浮かぶ兵士の戦い。赤い風船と青い風船、お互いになんとか沈ませようとするのだが──。

ヤンカレ

ヤンカレ 1995/9分/カラー
ある男、ヤンカレの物語。ヤンカレの日常生活から次第に彼の子ども時代、重苦しい母との関係について描かれてゆく。シンプルなデザインが見事な構成力で展開していく様は圧巻。

ルビコン

ルビコン 1997/7分/カラー
問題:狼と羊とキャベツが河を渡らなければならない。狼は羊を食べず、羊がキャベツを食べることなく運ぶにはどうしますか?正解は見てのお楽しみ。

トリム・タイム

トリム・タイム 2002/2分30秒/カラー
1年の季節の移り変わりを植木屋さんと木の関係をユーモラスに描く。ほっこりあたたかい気持ちにつつまれる作品。

愛のために死す

愛のために死す 2004/12分40秒/カラー
昼寝中の老人と2匹のセキセインコ。ものまねするインコの声や音楽から老人の思い出が紡ぎ出される。各国のフェスティバルで受賞した名編。

ア・サニーディ

ア・サニーディ 2007/6分30秒/カラー
真夏の太陽の一日。太陽は一生懸命照らそうとするが、人々は何故か日陰に隠れてしまって…。果たして報われる時はくるのだろうか!?

オリンピック

オリンピック 2008/14秒/カラー
アルカベッツの制作したCM。子どもたちの日常はいつもオリンピックみたいなもの。金メダルは誰の手に!?

ウォルモンド

ウォルモンド 2009/6分15秒/カラー
編み物が大得意のおばあさん。何でもかんでも超高速スピードで編み上げていく。おばあさんのパワーは地球を飛び出し、お月さまに毛糸の帽子をプレゼントするのだが…。

ザ・ダヴィンチ・タイムコード

ザ・ダヴィンチ・タイムコード 2009/2分45秒/カラー
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の絵をもとに、カットを繋いで再構成した作品。アルカベッツ作品の異色作。迫力ある仕上がりに息をのむ。

イゴール・コヴァリョフ(ウクライナ/アメリカ) 70分/DVcam上映

ミルク
『ミルク』 フライング・ナンセン
『フライング・ナンセン』

作品を貫く暗示に満ちた緊張感

1954年ウクライナ、キエフ生まれ。17歳から作品制作を始め、88年アレクサンドル・タタルスキーとともにモスクワでピロットスタジオを設立する。現在はアメリカでプロダクションに所属しながら制作を続ける。シュールかつ緊張感溢れる作風で知られ、暗喩に満ちた表現で鋭く浮き上がらせる人間像はみごと。各国で受賞を重ねた『ミルク』ほか、代表作を上映いたします。

ヘン・ヒズ・ワイフ 1989/14分/カラー
アンドレイ・スヴィスロツキ 1991/19分/カラー
窓の中の鳥 1996/11分/カラー
フライング・ナンセン 2000/10分30秒/カラー
ミルク 2005/15分30秒/カラー

※チラシ記載事項に誤りがありました。
【誤】『風の中の鳥』→【正】『窓の中の鳥』
ここに訂正してお詫び申し上げます。

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